担当者 | 麻生 憲一教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [観光経営学科] | |
科目ナンバリング | MAN-217 |
本講義の前半では、リスクに関する基本的な概念を理論的に把握する。まずリスクとは何かを定義し、危険(リスク)と危機(クライシス)の違いを把握する。また、リスクについて経済学的視点から理論的な説明を行う。本講義の後半では、実証的(実務的)側面からリスクマネジメントを解説する。特に、企業が直面する危機管理に関して、具体的にどのような対応がなされているのか、観光産業に関わる個別企業を事例として説明する。
なお、第8回目に前半の総括として中間テストを実施する予定である。
本講義では、リスク・マネジメントの基礎的な枠組みを体系的に理解し、リスク管理について受講生自らが考え、理解し、解決策を見出す思考力を養成することが到達目標である。
①リスクとクライシスの観光に関わる基礎知識を理解し、その下で社会現象を説明することができる。
観光に関わる基礎知識とは以下を指す。
1)リスクを確率概念として理解する。
2)伝統的リスク概念を理解する。
3)観光関連産業においてどのようにリスクマネジメントが行われているかを理解する。
4)危機に対する対応策を把握する。
②修得した基礎知識等を活用し、リスクに直面する現代社会においてさまざまな課題を発見し、解決する思考力を持つことができる。
情報社会に関連した課題とは以下を指す。
1)リスクマネジメントの工程から生じる課題
2)リスク対応から生じる課題
3)組織や制度もたらされる課題
4)ヒューマンエラーから生じる課題
5)管理者からもたらされる課題
中間テスト(20%)
リアクションペーパー・受講態度(20%)
期末テスト(60%)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | リスクマネジメント総論 | 亀井利明・亀井克之 | 亀井利明・亀井克之 |
参考文献 | リスクと情報:新しい経済学 | 酒井泰弘 | 勁草書房 |
前回の講義内容を配布されたレジュメに基づき復習しておくこと。
また参考書などで事前に講義内容を把握しておくこと。
新聞やSNSなどでリスクや危機管理に関する記事や情報に目を通しておくこと。
講義では、事前にレジュメを配布する。
LMS上にアップするので、事前にプリントアウトして持参すること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション(講義概要の説明) |
第2回 | リスクの基本概念 (純粋リスクと投機的リスク) |
第3回 | リスク管理と危機管理 (リスクとクライシス) |
第4回 | 不確実性と観光リスク① (リスク確率、回避、期待効用) |
第5回 | 不確実性と観光リスク② (行動経済学、プロスペクト理論) |
第6回 | リスクと市場の失敗 (レモン原理とモラルハザード) |
第7回 | 観光とリスク管理 (持続可能性、SDGs、ニューツーリズム) |
第8回 | 中間まとめと中間テスト |
第9回 | 観光と危機管理 (語源、危機管理システム、4つのR) |
第10回 | 企業の危機管理① (鉄道・航空会社) |
第11回 | 企業の危機管理② (飲食業) |
第12回 | 企業の危機管理③ (テーマパーク) |
第13回 | 事業継続計画(BCP) (定義、種類、対策) |
第14回 | ヒューマンリスクマネジメント (ヒューマンエラー) |
第15回 | 総括 |