授業の概要（ねらい）

総合的な学習の時間や特別活動は教科書のない学習活動である。教師の経験や勘で行われることのないよう教育活動の意義を理解し実践していくことが求められる。
総合的な学習の時間は、各教科等での学習を総合的に活用して、実社会・実生活の課題について多角的に捉え、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行い、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力の育成を目指す学習活動である。
特別活動は、「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」や「チームとしての学校」の視点を持ち、学校生活における様々な集団での活動を通して、課題の発見や解決を行い、よりよい集団や学校生活を目指して行われる教育活動である。
本授業は、上記の「総合的な学習の時間」及び「特別活動」の教育的意義を踏まえ、それぞれの目標、内容等を理解するとともに、その学習活動の指導に当たって必要となる原理、方法、計画、評価に関する知識・技能を身に付けることをねらいとしている。

授業の到達目標

（１）総合的な学習の時間の教育的意義、目標、教育課程上の位置づけ及び活動内容が説明できる。
（２）各教科との関連を図りながら、総合的な学習の時間の年間指導計画作成の重要性と指導事例、指導上の留意事項について指導案が作成できる。
（３）総合的な学習の時間を通して、主体的・対話的で深い学びを実現することの重要性や具体的事例を説明できる。
(４) 総合的な学習の時間における探求的な学習を実現するための学習過程や指導方法を理解し、生徒の学習状況を把握し、指導の改善を図るための評価の方法、留意点を含めた指導案が作成できる。
（５）特別活動の時間の教育的意義、目標、教育課程上の位置づけ及び活動内容を説明できる。
（６）特別活動を教育課程に位置づけ、年間指導計画を各教科との関連を図りながら作成することの重要性や指導上の留意事項について指導案が作成できる。
（７）学級活動・ホームルーム活動、生徒会活動、学校行事の教育的意義や特質を理解し、特質を生かした指導の在り方を説明できる。
（８）特別活動における話し合い活動や意思決定につながる指導及び集団活動の具体的な指導事例を理解するとともに、指導の改善を図るための評価の重要性についても説明できる。
（９）特別活動における家庭・地域住民や関係機関との連携の重要性について説明できる。

成績評価の方法および基準

　（1）授業の参加状況　　　20％
　（2）グループワークでの参加状況　　　30％
　（3）課題レポート、提出物　　　50％
により、総合的に評価する。

教科書・参考文献

準備学修の内容

〇事前に自分が小・中・高校において総合的な学習の時間・特別活動についてどのような活動を行ってきたか。また、どのような力が付いたと思うかを振り返っておく。
〇各授業における関連個所を『小学校教師の専門性育成』2020で確認しておく。

その他履修上の注意事項

総合的な学習の時間や特別活動に関する指導力は教師としての必須条件です。学校教育で培った力を社会で活用する力に高める指導の在り方を身に付けるため、積極的に参加して下さい。グループワークは、自らが主体的に参加して、指導の在り方について理解するとともに、その必要性を実感することを期待しています。

授業内容