担当者 | 木谷 厳教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | EUL-104 |
前期と同様に、西洋の文学・文化に触れることを目的としますが、後期では文学とはなにか、文学を読み解くとはどのようなことかという基礎的な問いから出発します。これを起点として、世界有数の移民国家であるアメリカにおいて、20世紀(とくに第二次世界大戦)以降、多くのヨーロッパ系、さらにアジア系の文学者の影響とともに形成された文学研究、文学理論の歴史を概観します。その際、具体的な文学作品の読解例とともに解説することで、それぞれの研究手法の独自性をより明確にすることも試みます。
・西洋文化圏において形成されたさまざまな文学研究(文学理論)の方法について、理解し説明することができる。
・多様化する社会において、柔軟なものの見方をもち、みずからの意見を言語化することができる。
・毎回課される提出課題の成果 30%:各回のテーマとなる西洋文学の批評や理論の内容について、文化的観点とあわせて理解し説明できるかを評価します。
・学期末の最終試験の成果 45%:学期をつうじて学んできた西洋文学の批評や理論の内容について、文化的観点とあわせて理解し説明できるかを評価します。
・平常点 25%:授業への参加・貢献度、受講態度(積極的かつ協調的に学ぶ態度等)の状況を基準とします。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 教科書は用いず、教員が自作の資料を毎回配布します。 | ||
参考文献 | 『文学理論をひらく』 | 木谷厳 編 | 北樹出版 |
参考文献 | 『文学理論』 | ジョナサン・カラー 著、荒木映子・富山太佳夫 訳 | 岩波書店 |
参考文献 | 『文学理論講義――新しいスタンダード』 | ピーター・バリー 著、高橋和久 監訳 | ミネルヴァ書房 |
参考文献 | 『文学とは何か――現代批評理論への招待』(上下巻) | テリー・イーグルトン 著、大橋 洋一 訳 | 岩波書店 |
参考文献 | 『〔クリティカル・ワード〕文学理論――読み方を学び文学と出会いなおす』 | 三原芳秋、 渡邊英理、 鵜戸聡 編 | フィルムアート社 |
以下のような準備学習課題を出します。この予習をもとに授業を進めますので、予習を怠ると授業の理解を深めらなくなります。
・授業内で扱われる内容についてのリアクション・ペーパーを記入する課題(12回程度)
・配布資料や参考文献および関連資料の読み込み
・欠席および公欠の扱いについては、大学の規程にしたがいます。
・遅刻(授業開始時刻に着席していない)が複数回ある場合は、欠席としてカウントします。
・私語は厳に慎んでください。
・受講に際してとくに配慮が必要な場合(病気や怪我その他)は遠慮なく申し出てください。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション――西洋の文学研究・文学批評 |
第2回 | 文学に対する歴史的アプローチ |
第3回 | 印象批評について |
第4回 | シンボリックな描写を読み解く |
第5回 | 文学と文学理論 |
第6回 | フェミニズム批評の歴史 |
第7回 | フェミニズム批評の実践例――おとぎ話をもとに |
第8回 | フェミニズム批評と現代社会 |
第9回 | ポストコロニアリズムについて |
第10回 | ポストコロニアリズムの実践例の紹介 |
第11回 | クィア批評について――セクシュアリティとは?("LGBTQ" と呼ばれている言葉の確認とともに) |
第12回 | クィア批評の実践例――英国の同性愛小説をもとに |
第13回 | クィア批評と現代社会 |
第14回 | 全体のまとめと最終試験 |
第15回 | LMSによる講義――自己省察にもとづくレポート作成 ※状況に応じて授業内容の順番、あるいは内容そのものが変更される可能性もあります。 |