担当者 | 山中 左衛子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [現代ビジネス学科] | |
科目ナンバリング | MAN-109 |
この講座の目的は、皆さんがホテル業の歴史と基本を学び、その未来を考えることです。ホテル運営は、ひとりではできません。スタッフ一人ひとりがホテルの理念と行動基準を理解し自ら行動するからこそ、最も優れたサービスと商品を提供できるのです。またプロジェクトや危機の際はスタッフが結集してチーム力を発揮します。
皆さんは、グランドホテル(=宿泊だけでなく宴会場、レストランなど人、が集う機能を備えたホテル)の具体的な事例を中心に、ホテルで日々起こっていることをストーリーとして学びます。そこでまず、現在ホテル業がどのように運営されているかをシェア(共有)します。次に皆さんが、インバウンドを受け入れるために誕生した日本のホテル業の成り立ちを理解できるよう、欧米、アジアのホテルと比較します。そしてブランド、理念などあらゆる企業にとって重要な考え方から、ホテルの組織、営業部門の業務、CSR(企業の社会的責任)、SDGsの一環としてホテルがどんなことに取組んでいるかに到るまで、事例やホテルの24時間のストーリーを通じて理解を深めます。
一方で、コロナ禍を踏まえて、皆さんと現在の状況をシェア(共有)します。人々の行動様式の変化、宿泊だけでなく、都市ではレストランでの会食やパーティなどのビジネス需要の減少、療養ホテルの社会的役割など、ホテル業はかってない選択を迫られているからです。また宿泊・外食産業において、労働力不足の状況から一転、対面接客の常識が変わり、AI導入が加速する状況についても一緒に考えます。
なお、産業界からゲストスピーカーをお招きすることがありますが、日程は招致の都合で変更になることがあります。
本講座は、ホテル企業での教員自身の実務経験を活かし、現場の実例やホテル業界の課題をテーマに講義を行います。特にフロントの現場、マーケティング、新規ホテルの開業準備、人材育成、内部統制など様々な分野での責任者としての知見や海外ホテル勤務、日本ホテル協会の研修委員等の経験から得た知識と経験を皆さんとシェアします。
(1)世界と日本のホテル業の成り立ちを理解し、説明できるようになる。
(2)ホテル運営の現状と課題について、現場の視点で意見を述べ、経営の視点からも考えることができるようになる。
中間テスト(評価割合25%)、期末テスト(評価割合50%)、リアクションペーパー・小テスト・受講態度(評価割合25%)により評価されます。講義への積極的な参加・協力には加点します。他の学生の迷惑になる私語(実際にクレームが
あります)は1回目は注意、2回目は減点、退場を求めることがあります。ゲストスピーカーの講義時のいわゆる「爆睡」(最
初から寝る体勢)は、ゲストに対し失礼であり、ゲストも講義に集中できないため注意の上減点します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 適宜資料を配付します。 | ||
参考文献 | 『帝国ホテルの不思議』 | 村松友視 | 文春文庫 |
参考文献 | 『宿泊産業論』 | 徳江順一郎〔編著〕石川達也・植松大介・内田彩・木本和男・崎本武志・杉浦康広・髙橋祐次・田上衛・竹内俊彦 永山久徳・成実信吾・山中左衛子 | 創成社 |
原則として、各回の授業の終わりに次回のテーマに関連した課題を出しますので、準備して参加しましょう。
実際にホテルに行ってみるのがいちばんです。
ホテル業界に関する情報を雑誌、テレビ、ネット等で収集するよう努めましょう。
ホテルを扱うことから、挨拶を受けたら返す、ペーパーは両手で渡す、周囲への気遣いを基本的な姿勢として求めます。
授業中は礼儀として帽子は脱いでください。事情がある場合は、教員まで事前に応相談。
なお、第8回「中間のまとめ」をLMSによるオンデマンド授業で行う予定です。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション |
第2回 | ホテルの社会的役割 |
第3回 | 世界編 グランドホテルの歴史と今 |
第4回 | 国内編 ホテルの歴史と今 ホテルの特徴 |
第5回 | ホテルの組織 宿泊部門① |
第6回 | ゲストスピーカー①(予定) |
第7回 | 宿泊部門②と料飲部門 |
第8回 | LMS:中間のまとめ |
第9回 | 宴会と法人営業 |
第10回 | ウェディング 外販事業 |
第11回 | マーケティング 広報・顧客・イベント企画 |
第12回 | CSRと環境・食の安全 |
第13回 | ゲストスピーカー②(予定) または都市機能とホテルの役割 |
第14回 | ホテルの経営と未来 |
第15回 | 全体総括 |