観光学実習(観光施設)Ⅰ
担当者山中 左衛子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [観光経営学科]
科目ナンバリングTOS-205

授業の概要(ねらい)

 
 この実習のテーマ「グランドホテルの宿泊部門とプロトコール(国際儀礼)」の中で、実習の核になる「プロトコール」は、他大学の観光系科目にない独自のテーマで、実際に世界各国を代表するゲストが宿泊するホテルの施設を見学します。
 プロトコールとは元々は国家を代表する人々が互いに心地よく交流するためのマナーという意味があります。皆さんも、国賓来日の際の迎賓館での晩餐会や、来賓国と日本の国旗が並ぶ記者会見の映像を見たことがあるかもしれません。国のゲストが宿泊するホテルは、宿泊部門のプロトコール担当と営業担当が、外務省や大使館の依頼に応じて、到着から出発までのサポートを行っています。また近年プロトコールは、国際交流の際に役立つ異文化コミュニケーションのあり方としても注目されています。
 一方ホテルを含む宿泊業は最もコロナ禍の影響を受けています。特に数多くの客室、宴会場やレストランを持つ「グランドホテル」は、新しい業態を生み出さなければ生き残れません。そこでまず現在のホテルの取り組みの事例を共有します。次いで皆さんにホテルの宿泊部門の基礎的なしくみについて伝えます。
 次に、皆さんは、宿泊部門の運営と国のゲストを迎えるホテルのプロトコール担当の役割を学びます。また実習では、期間中に2回、実際に国のVIPが宿泊するホテルの施設を見学し、宿泊部門とプロトコールの役割について各ホテルのプロトコール担当の方にお話を伺います。実習準備として、各ホテルの概要をまとめた「ファクトシート」をグループで作成します。
 皆さんの最終目標は、学び、自ら調べ、見聞したことからホテルの宿泊部門の新人スタッフ向けのハンドブックを作ることです。
 

授業の到達目標

 (1)ホテルの宿泊部門の運営と国際儀礼を学ぶことをつうじて、経済、経営、国際政治等の基礎的知識を理解し、
    説明できるようになる。
 (2)外国人賓客接遇を担当するホテルのプロトコール(国際儀礼)の実際を知ることにより、プロトコールの基本と
   インバウンド観光の受け入れに関する社会現象について意見を出せるようになる。 

成績評価の方法および基準

 出席は必須です。実習先についてのグループ発表(評価割合20%)、実習後の個別レポート提出(評価割合20%)、
 小テスト、グループワークへの貢献・受講態度(評価割合30%)、個別に提出する最終課題の内容(評価割合30%)
 により評価されます。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書適宜資料を配付します。
参考文献『マナー・プロトコールの基本』日本ホテル教育センター(編集)日本ホテル教育センター

準備学修の内容

 必要に応じて、授業の終わりに次回のテーマに関連する課題を出しますので、準備して授業に参加しましょう。

その他履修上の注意事項

 学外実習への参加は原則として必須です。ただし新型コロナの状況により、予定を変更することがあります(6月と7月の土曜日または日曜日に計2回実施し、大学での授業は3回分休講)。受講者の上限は14名を目途とし、希望者が多い場合は抽選により決定します。皆さんは、授業の方法が自分に向いているかどうか、よく考えてから応募しましょう。昨年は当選したにもかかわらず一度も出席しない人がいました。受講したい人の機会を奪うような残念な人にはならないでください。
 実習にともなう都内交通費は、受講生負担とします。
 第9回「国際的なマナーとプロトコール」をLMSによるオンデマンド授業とします。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション
第2回 宿泊部門の運営①
第3回 宿泊部門の運営②
第4回 プロトコール①
第5回 プロトコール②
 実習Ⅰのホテル概要(講義)
 グループワーク
第6回 実習準備ファクトシート発表
第7回 学外実習分①
第8回 学外実習Ⅰ個別報告書発表・提出
 実習Ⅱのホテル概要(講義)
 グループワーク発表
第9回 学外実習分② 国際的なマナーとプロトコール(講義 LMS)
第10回 実習準備ホテル②のファクトシート発表
 
第11回 学外実習分③
第12回 学外実習②個別報告書発表・提出
 ハンドブック製作①
第13回 ハンドブック製作②
第14回 最終案個人発表、フィードバック
第15回 まとめ