担当者 | 佐藤 光宣教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [現代ビジネス学科] | |
科目ナンバリング | SEM-101 |
この授業では、一定の常識を備えた社会人として必要な文章の理解能力を養い、同時に文書の作成能力を鍛えます。さらに、書きことばによるコミュニケーションの円滑化を図ります。これらを通じて、漢字や語彙および表現についての正確な知識を積み重ねます。前期においては、文章の正確な理解を目指しつつ、各種文書の表現形式について理解を深めます。このため授業は、読書に慣れ親しむことも目指します。
日本語表現に一定の漢字の知識は不可欠です。書くための基本的技能(漢字、語彙、表記、文体、文法など)の再構築と文章の正確な理解のための演習を行い、まとまった内容の文章を的確な要旨にまとめられることを目指します。
なお、授業の個別の到達目標は次の通りです。
(1)実用的な媒体としての文書執筆の心構えを修得できる。
(2)課題論文執筆のための教養の大切さに気づくことができる。
(3)漢字力を含む日本語能力の向上が期待できる。
(4)読書の習慣化とその重要性を体得できる。
前期試験(60%)、作成文書等の提出物(30%)および平常点(10%)の合計により決定します。詳細については、別途、説明します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特定のテキストは指定しませんが、「論文・レポートの書き方」の類の本を1冊入手してください。参考文献は必要に応じ適宜紹介していきます。 | ||
参考文献 | 『名人伝』 | 中島 敦 | 角川書店 |
参考文献 | 『高野聖』 | 泉 鏡花 | 集英社 |
参考文献 | 『細雪』 | 谷崎 潤一郎 | 中央公論新社 |
参考文献 | 『人性論ノート』 | 三木 清 | 新潮社 |
参考文献 | 『ベーコン随想集』 | フランシス・ベーコン (著) 渡辺 義雄 (翻訳) | 岩波書店 |
参考文献 | 『ラッセル幸福論』 | B. ラッセル 著安藤 貞雄 (翻訳) | 岩波書店 |
漢字の自主学習を常に進めること。詳細については授業内で説明します。
文章作成の巧拙は読書量に比例します。濫読の習慣をつけるとともに、習慣的に新聞・雑誌を読むようにしてください。
各回授業はあくまでその時点での実力チェック及び方法論の紹介と実習にすぎません。その技能を実際に身につけるためには、授業時間外の各自の努力の積み重ねが不可欠です。自発的に自分で実際に手を動かして書くという、継続的な学習を積み重ねてください。また学期開始後、できるだけ早く大学公式のメールアドレスを取得してください。
回 | 授業内容 |
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第1回 | プロローグ:文章表現演習Ⅰの開講に際して【オンライン授業】 ―授業の進め方・授業の目標および評価方法について― |
第2回 | 論文とは何か ―論文とその構造および自分の意見とは何かについて― |
第3回 | 論文の書き方① ―論文執筆の基本原則と留意事項について― |
第4回 | 論文の書き方② ―「課題論文」とその執筆について― |
第5回 | 哲学者の文章① ―三木清の『人生論ノート』をめぐって― |
第6回 | 哲学者の文章② ―フランシス・ベーコンとその『随想録』をめぐって― |
第7回 | 文学者の文章① ―泉鏡花と谷崎潤一郎を中心として― |
第8回 | 文学者の文章② ―中島敦と横光利一を中心として― |
第9回 | 評論家の文章 ―粟津則雄と木原武一― |
第10回 | 自分の見解を明確に伝える① ―短文作成演習― |
第11回 | 自分の見解を明確に伝える② ―短文添削指導― |
第12回 | 読書案内① ―如何に読書すべきか― |
第13回 | 読書案内② ―私のお勧めの一冊について― |
第14回 | 前期試験 ―複数のキーワードから特定の授業内容を説明する論述試験― |
第15回 | エピローグ:文章表現演習Ⅰの総括【オンライン授業】 ―前期試験の講評・その他― |