金融論Ⅰ
担当者長谷  浩教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経済学科]
科目ナンバリングMOF-201

授業の概要(ねらい)

金融という言葉はポピュラーな言葉ですが、いざ、その仕組みや役割を改めて問われると答えに詰まる人も多いのではないでしょうか。普段意識されにくいところですが、実は、金融システムは目には見えない形で我々の生活に極めて大きな影響を与えています。金融システムがなければ実現されなかったサービスも数多くありますし、逆に、このシステムで起きた問題が実社会に大きな影響を及ぼしたこともあります。このように極めて大きな影響力があるのに、あまりその実態が知られていない金融システムについて、どんな仕組みでどんな働きをしているのか、我々の生活の周辺、企業活動から始めて、金融機関の働き、さらには国際経済、等の様々なスケールにおける仕組みや働きについて理解を深めることが、本講義金融論Ⅰと金融論Ⅱの目的になります。
なお、「お金」それ自体には意思などはないので、金融システム上の取引には必ず「誰か」の「意思」が働いています。本講義では、誰がどのような動機でお金を移動や交換しているのか、という、参加者が「誰」で、どんな「動機付け」があるか、という2点について特に強調して講義するつもりです。

授業の到達目標

社会における金融システムの位置づけを理解し、それを応用して現実の経済の動きや背景にある動機を説明できることを到達目標とします。

成績評価の方法および基準

毎回の宿題(20%)中間テスト(30%)期末テスト(50%)で評価する。宿題の提出状況や中間テストの受験状況によっては、期末テストの受験資格を与えないので、注意すること。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献金融の基本田淵直也日本実業出版社
参考文献金融の基礎藤木裕東洋経済新報社

準備学修の内容

LMSに毎週、授業を聞いていれば容易に解答できるレベルの宿題をアップロードするので、次の講義までに解答しておくこと。

その他履修上の注意事項

金融論は話題が広範囲に及ぶため、金融論Ⅱの受講をもって内容が完結します。「金融論Ⅱ」との連続受講を強く薦めます。また講義ガイダンスでも強調しますが、講義中の私語など、他の受講生に迷惑を掛ける行為があった場合には、
成績評価に際して大幅減点、あるいは不合格とすることがあります。

授業内容

授業内容
第1回講義ガイダンス
第2回金融取引が社会に果たしている役割
第3回金融取引における参加者、関係者
第4回貨幣の機能や役割
第5回金利とは何か
第6回前半のまとめと中間テスト
第7回投資と投機について(ディスカッション)
第8回<オンライン>ストックフローの考え方、複式簿記的な考え方
第9回株式会社という仕組み(調達、有限責任、無限責任などについて)
第10回企業における資金調達
第11回家計の金融資産選択
第12回金融取引が生み出す利益
第13回金融システムの役割 - 概論
第14回バブル崩壊、リーマンショック
第15回まとめと期末テスト