比較考古学Ⅰ
担当者赤司 千恵教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [史学科]
科目ナンバリングARC-213

授業の概要(ねらい)

「弥生後期の北関東における稲作農耕への依存度」と「紀元前6千年紀アゼルバイジャン西部における栽培植物アセンブリッジの変遷」は、まったく違う研究のように見えるかもしれないが、実はどちらも「生産経済の伝播と定着のプロセス」という人類史上の共通テーマを扱っている。授業内では国内外のさまざまな具体的研究例を紹介しながら、このように地域や時代にとらわれない比較文化史的な視点を養う。最後に「食の多様性」をテーマに、ある食材や料理、食習慣について、その位置づけを地域・時代間で比較する発表とディスカッションを行う。

授業の到達目標

卒論等でどの地域や時代を扱う場合も、人類史上に位置づけるとどうなるかを意識しながら考える、比較文化史的な思考力を身に着ける。

成績評価の方法および基準

口頭発表(70%)とレポート(30%)による。ただし履修人数によっては、方法を変更する場合もある。また受講者の関心によっては、異なるテーマでの発表も可能とする。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献各授業で取り上げた論文一覧を配布する。

準備学修の内容

考古学に限らず、日頃から異文化、世界情勢、環境問題などにも関心を持つこと。

その他履修上の注意事項

授業内容

授業内容
第1回比較考古学とは
第2回日本考古学と海外考古学(オンライン)
第3回農耕起源と拡散1
第4回農耕起源と拡散2
第5回パンの文化史
第6回乳利用の文化史
第7回山の暮らしと水辺の暮らし
第8回都市と周辺1
第9回都市と周辺2
第10回人の移動と物質文化1
第11回人の移動と物質文化2
第12回民族誌と考古学1
第13回民族誌と考古学2
第14回口頭発表、ディスカッション
第15回総括