授業の概要（ねらい）

　本講義では古事記の世界観・人間観をアイヌの神話、旧約聖書、北欧神話などと比較しながら考える。古代日本人の世界観と今日の日本人の価値観・考え方がどのように関係しているかという点についても検討する。神話の世界は一見、荒唐無稽で、現代社会とは無関係にみえ、現代人にとっては美学的価値以上の価値はないようにみえる。しかしながら、各地域・民族の神話を比較してみると、神話的世界観の文化差と現代社会における価値観・考え方の文化差には相関関係があるように見える。神話には文化・地域を超えた普遍的要素もある。それは今日に至るまで人類が克服することができずにいる諸課題を示している。複数の神話を比較しながら、日本人の価値観や考え方の特徴、課題について考えていきたい。

授業の到達目標

­①　­古事記、旧約聖書、北欧神話、アイヌの神話などのそれぞれの世界観を理解できる。
­②　神話や聖書の世界観から人類史的課題を読み取ることができる。

成績評価の方法および基準

授業参画態度、リアクションペーパー（40%）
定期試験（60%）

教科書・参考文献

準備学修の内容

その他履修上の注意事項

授業内容