産業・企業研究Ⅰ
担当者岡崎 好典教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングMAN-313

授業の概要(ねらい)

 現代の企業は大企業に限らず、組織によって業務(仕事)を遂行している。組織は上手に運営しなければ、目的を達成できず、赤字や廃止となってしまう。本講義では、管理(マネジメント)を担当すると必ず発生する問題、業務遂行上の課題、これらをどのように効果的・効率的に解決していくのかを学修する。企業では順調に計画通りに行くということは少ない。思わぬトラブルが発生し、目標を達成できないことはよくある。そのときに構成員がこの問題解決法を身につけていると大きな力となり、困難を克服でき、競争優位要因となっている。
 本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は、大学卒業後、60歳の定年退職まで鉄道会社に勤務していました。会社では、主に総務・法務部門および監査部門、新規事業としての有料老人ホームの業務に携わりました。これらの業務知識・経験に、中小企業診断士としての知識・経験も加えて講義を展開していきます。

授業の到達目標

①問題の定義、問題解決の流れ、リーダーの役割、QC7つ道具、新QC7つ道具、KT法を簡潔に説明できる。
②問題が無いということは実は大問題であるを簡潔に説明できる。
③特性要因図を用いて身近な問題(例えば交通事故)の特性要因図が作成できる。

成績評価の方法および基準

 中間レポート(30%)・課題レポート(30%)・期末レポート(30%)・授業参加態度(10%)で総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『問題解決法 問題の発見と解決を通じた組織能力構築』猪原 正守 著
日本規格協会
参考文献『新・管理者の判断力 ラショナル・マネジャー』チャールズ・ケプナー、ベンジャミン・トリゴー 著
産業能率大出版部
参考文献『発想法 創造性開発のために』改版 川喜田二郎 著 
中央公論新社

準備学修の内容

 各レポート作成に備え、テキストの次回講義分について、必ず読み込みをすること。また復習では重要用語をマークすること。
 QC手法等を修得するには、自身の諸問題について取り組むのが一番です。発掘した問題をどう解決したかを記録し蓄積すること。

その他履修上の注意事項

 欠席が授業回数の1/3を超えた学生は成績評価の対象外です。時代は日進月歩、人も組織も変化に対応し、生き残るには好奇心を持って、問題を発見して、自ら解決して成長し続ける以外に道はない。そのための小さな努力を積み重ねることを身につけてほしい。秋期、産業・企業研究Ⅱ(主な内容は、鉄道会社の最重要課題、安全文化についてです。)の継続履修を薦めます。また観光交通論Ⅱを受講する学生も本授業受講を薦めます。
 最後に今期は10回目がLMSによるオンライン授業となるので、各回の授業内容を注意して読んで下さい。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション、本講義の全体像、成績評価の詳細等
第2回問題とは何か、問題解決の目的
第3回問題の分類と解決法
第4回問題解決の考え方と手順
第5回問題解決に求められる能力とその構築法(1)
第6回問題解決に求められる能力とその構築法(2)特性要因図
第7回問題解決の実践事例(1)連関図
第8回問題解決の実践事例(2)水平展開 と中間レポート
第9回問題解決に有効な方法(1)QC七つ道具
第10回問題解決に有効な方法(2)新QC七つ道具 (LMSによるオンライン授業)
第11回問題解決に有効な方法(3)KT法 PA・DA
第12回問題解決に有効な方法(4)KT法 SA・PPA
第13回問題解決を通じた組織能力構築とその向上(1) (課題レポート提出)
第14回問題解決を通じた組織能力構築とその向上(2)学習する組織
第15回まとめ と 期末レポート
※授業の計画はあくまでも当初の予定であり、講師の都合・授業進捗によっては変更されることがある。