日本経済入門Ⅱ
担当者岡本  勉教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングECP-102

授業の概要(ねらい)

君たちは、大学の経済学部の学生です。
私は経済学部の学生ですと、胸を張って言えるようになりましょう。
そのためには、日本経済について、知っておくべきことを学ばなければなりません。
秋学期は、春に比べ、少し難しい内容に踏み込みます。
しっかりついてきてください。

授業の到達目標

高校時代は、テレビのニュースを見ても、右の耳から左の耳へ、言葉が通り抜けるだけだったでしょう。
この日本経済入門の春学期、秋学期で、新聞の記事、テレビの経済ニュースが分かるようになりたいと思います。
ニュースが分かれば、ニュースがおもしろくなってきます。
そうすれば、家族や親せき、知り合い、知人から、
「コロナで日本経済、どうなるの?」「GDPって、何?」と聞かれても、説明することができます。
それが、大きな目標です。

成績評価の方法および基準

講義は全部で15回ありますが、最低でも10回以上、出席してください。
そして、毎回の講義で、課題を出します。出席するだけではなく、毎回の課題にも答えてください。
講義の最初と最後にパネルにタッチしただけでは、出席とはしない予定です。
試験は、最終回の第15回目に授業内試験をし、それで評価を決めます。
当たり前ですが、出席回数がいくら多くても、試験には必ず、答案を出してください。
試験を受けないと、単位は出せません。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書は定めません。
しかし、新聞、テレビ、あるいはネットでもかまいませんが、
日々のニュースを、しっかりウオッチしてください。

教科書
参考文献
参考文献

準備学修の内容

 

その他履修上の注意事項

講義内容は、日本経済の変化によって、大きく変わります。
講義が、シラバス通りに進行するとは限りません。
以下の授業内容は、あくまで、ひとつの目安としてください。

授業内容

授業内容
第1回第1回は、春学期の試験の講評をし、春学期の内容をざっと復習します。
そして、秋学期に何をするかを、伝えます。
第2回日本の首相とアメリカの大統領
 岸田首相は、2021年秋に首相に選ばれました。
 さて、では、岸田首相、どうやって選ばれたか、知っていますか?
 君たちは、首相選びに参加できるのでしょうか?
 アメリカのバイデン大統領は、アメリカの全国民の投票によって大統領に選ばれました。
 テレビのワイドショーは、アメリカでは国民の投票で大統領を選ぶのに、日本の首相選びは国民が参加していないといって、
なにやら、批判ばかりしていました。
 しかし、本当にそうでしょうか? 
 
第3回日本の首相とアメリカの大統領 その2
 首相と大統領って、どこがどう違うのでしょうか。
 君は、説明できるかな?
 それに、首相と国会、大統領と議会の関係って、どうなっているのでしょう。
 それが分かると、政府の経済政策が理解できます。
第4回円高、円安
 1ドル=100円と1ドル=120円は、どちらが円高なんだろう。
 日本から海外への輸出は、円高だと、有利になるのか、不利になるのか、どっちだろう。
  円高、円安の基礎を学びます。

第5回外国為替市場
 外国為替市場は、なんと読みますか?
 外国為替市場を略していうと、外為市場というのだが、これは、いった、何と読みますか?
 では、外為市場って、そもそも、どこにあるのか知ってるかな?


第6回日銀と各国の中央銀行、公定歩合
 どの国も、中央銀行を設置している。日本の中央銀行は、日銀です。
 アメリカやイギリス、中国の中央銀行は何と呼ぶのだろうか。
 公定歩合って、何のことだろう。
 日本の金融政策は、どこがどうやって決めているでしょう?
 
第7回財政と金融
 政府の経済政策は、財政政策と金融政策のふたつに分かれます。
 財政政策を担当するのが財務省します。
 金融政策は、日銀が担当します。
 では、財政政策って、日本経済にどんな影響があるのだろうか。
 そして、金融政策は、日本経済をどう動かすのだろうか。

第8回株式市場
 株式市場と外国為替市場は、それぞれ、違う市場です。
 株式市場は、どこにあるのだろうか。
 そして、株式市場では、日々、何が行われているのだろうか。

第9回ひとまずのまとめ
 前回まででの講義で、円高・円安、外為市場、株式市場、財政政策と金融政策
 について、学んできました。
 いずれも大変重要な分野で、それぞれが独立したひとつの講義になるぐらいの内容があります。
 それを駆け足で見てきたので、ここで、ひとまず、復習を兼ねて整理します。

第10回経済と政治
 アメリカでは、大きなデモが報じられたりします。
 でも、日本では、デモって、まず、見たことがないでしょう?
 とくに、日本の若者、そう、君たちのことですが、若者は政治に関心がないと言われます。
 本当にそうだろうか。
 かつては、日本でも、ものすごいデモがありました。
 日本でも、若者が政治に強い関心を持っていた時代があります。
 どうして政治に関心がなくなったのだろう?
第11回日本経済の最強の時代
 1970年代から1980年代の日本経済は、世界最強と評価されるような強力な状態で、アメリカを激しく追い上げていました。
 日本は巨額の貿易黒字を出し、アメリカとの間で、日米貿易摩擦を引き起こしました。
 日本が出す巨額の貿易黒字に欧米から批判が高まり、欧米は円安が日本の黒字の原因だと指摘しました。
 いま、アメリカと中国が対立していますが、当時は、アメリカと日本が対立していたのです。
 そして、1985年9月、日本、アメリカ、ドイツ、イギリス、フランスの5か国(G5)は、
 ニューヨークのプラザホテルに集まり、円安を円高に転換することで合意しました。ここで、日本経済は大きな転機を迎えます。
第12回バブルと日本
 バブルという言葉を聞いたことがあると思います。
 バブルって、何だろう?
 そもそも、バブルって、いつの話だろう。
 バブルは1988年、89年のまるまる2年間のことを言います。
 バブルの原因、実態、バブルのころの日本について、学びます。
第13回失われた20年と政権交代
 1990年に、バブルは崩壊します。
 その後、日本は長い長い不況の時代に入りました。
 それを、失われた20年といいます。
 失われた20年で自民党政権は支持を失い、2009年8月の選挙で民主党政権が誕生しました。
 しかし、 民主党政権は無策というほかなく、日本経済はいよいよ低迷してしまいます。
 
第14回再び自民党政権とアベノミクス
 第13回の続きです。
 国民は無策の民主党に失望し、2012年12月の総選挙で自民党が政権に返り咲きました。
 そこで安倍首相が登場し、アベノミクスを打ち出しました。
 アベノミクスで、失われた20年には、ひとまず、終止符が打たれました。
 菅首相は、安倍首相の政策を継承すると話しましたが、岸田首相は、新しい資本主義を提唱しています。
 では、日本経済は、これから、どうなるのか。
 日本経済の今後を展望します。
第15回最終回
 まとめと期末テスト