演習Ⅰ
担当者水守 理智教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングSEM-301

授業の概要(ねらい)

財務諸表の作成基準・表示基準に関連する会計法規や会計規則を学び、上場会社等の年次報告書に当たる有価証券報告書の経理の状況に記載されている実際の財務諸表でどのように適用されているかを実例を交えて学習します。
授業においては、与えられた課題について自ら調べ自ら学習し、その成果や疑問点課題を発表(プレゼンテーション)し、他の受講生とディスカッションができることを目指します。
また、有価証券報告書にどのような情報が記載されているかを理解し、企業の経営状況を見る能力を身に着けることを目指します。
演習Ⅰにおいては、会計基準と財務諸表の仕組みや基本原則の理解に重点をおいて演習します。

授業の到達目標

・財務諸表の作成の基となる複式簿記について、少なくとも日商簿記検定3級の合格するレベルに到達すること。
・財務諸表の作成や表示に関する基本的なルールを理解すること。
・有価証券報告書から企業の経営環境や経営状況を読み解くための基礎を修得すること。

成績評価の方法および基準

演習での課題の達成度合いやディスカッションでの発言内容と態度40%、レポートや試験の結果60%を目途に総合的に判断して成績評価を決定します。
単位の取得には3分の2(オンライン授業も含め10回)以上の出席が必要です。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『財務会計入門第6版』田中建二(中央経済社)
教科書
教科書
参考文献スッキリわかる日商簿記3級滝澤ななみ(TAC出版)
参考文献『新版会計法規集』 最新版中央経済社編 (中央経済社)

準備学修の内容

自ら理解度を確かめたり発展的な学習に繋げられるよう毎回ドリルや宿題・課題を課す予定です。課題の成果や演習問題の解答、質問などを次回の授業で発表できるようにしてください。

その他履修上の注意事項

経済関連のニュースに興味を持ち、それが財務諸表にどう影響するかという意識を持って考えてみてください。
財務諸表の理解には最低簿記3級程度のスキルが不可欠です。簿記の知識がない人は並行して簿記の勉強をすることを強く推奨します。
授業範囲や学習深度は個々の受講者の理解度や興味分野やその時のトピック等によって適宜変更または見直しをします。
課題の配布や提出などをLMSを利用して行う予定ですので、LMSを使える環境は必要です。

授業内容

授業内容
第1回<オリエンテーション>
・自己紹介と演習目的、演習方法、成績評価等の説明
第2回<財務諸表を見る>
・実際の株主総会、実際の財務諸表を見てみましょう。
第3回<財務諸表とは>
・財務諸表の種類、根拠法令、財務諸表の仕組み-貸借平均の原理について学びます。
第4回<複式簿記1>
簿記上の取引と二面的把握、簿記一巡の手続きを学びます。
第5回<複式簿記2>
簿記一巡の原理の演習をします。
第6回<会計基準1>
・会計公準、会計基準、会計手続、会計行為を理解します。
・企業会計原則(一般原則、損益計算書原則、貸借対照表原則、注解)、3つの法規制について学びます。
第7回<会計基準2>
実際の財務諸表の表示がどの会計基準や諸会計規則に基づくものかについて発表しディスカッションをします。
第8回<棚卸資産1>
・棚卸試案の意義と範囲、取得原価、評価方法について演習します。
第9回<棚卸資産2>(オンライン授業)
・棚卸資産の期末評価について演習します。
第10回<有形固定資産1>
・有形固定資産の意義、種類、取得原価、減価償却について学びます。
第11回<有形固定資産 2 >
減価償却の方法と表示方法、修繕費と改良費の処理などについて学びます。
第12回<有形固定資産 3 >
・リース会計概要、・減損会計の概要を実例を見ながら学びます。
第13回<無形固定資産 1 >
・無形固定資産の意義、種類、償却を学びます。
第14回<無形固定資産 2 >
・研究開発費とソフトウェア制作費について演習します。
第15回<まとめと期末試験>
・前期の総復習と期末テストまたは課題の発表を行います。