保育内容の指導法(言葉Ⅰ)
担当者平沼 晶子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [初等教育学科 こども教育コース]
科目ナンバリングESS-206

授業の概要(ねらい)

 子どもは最初に「コミュニケーション」という伝達の手段として言葉を取り込み、その後、物事を知り、考えるなどの機能を担わせて言葉を使った世界を広げていく。授業では、乳幼児期に言葉がどのように生まれ、育っていくのかという言葉の発達過程を学ぶと共に、言葉の発達を促す保育者の関わりについて考えていく。また、子どもの言葉を豊かにする絵本などの児童文化財の役割とそれらを用いた保育の実際について、グループワークや発表を通して理解を深める。

授業の到達目標

①幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領における領域「言葉」のねらいと内容を説明できる。
②乳幼児期における言葉の発達の道筋を理解して説明できる。
③子どもの言葉を豊かにする保育者の関わりについて理解することができる。
④指導場面を想定した発表とその振り返りを通して、保育を改善する視点を身につける。

成績評価の方法および基準

授業内提出物(50%)、期末課題(50%)を総合して評価する。
提出物に関しては、授業内で解説してフィードバックを行う。期末課題は授業の到達目標への達成度を確認する位置づけにあり、授業の振り返りを行い学修のポイントを説明したうえで実施する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『演習 保育内容 言葉 -基礎的事項の理解と指導法-』戸田雅美編著建帛社
教科書幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領
参考文献『3歳から6歳:保育・子育てと発達研究をむすぶ(幼児編)』神田英雄著ちいさいなかま社
参考文献『本・子ども・絵本』中川李枝子著文春文庫

準備学修の内容

①各回の授業で学んだ内容をノートにまとめて復習をする。
②絵本調べや読み聞かせの練習などの授業外課題に意欲をもって取り組む。

その他履修上の注意事項

 授業ではDVDや事例を通して、具体的な乳幼児の姿から言葉の発達と保育者の関わりについて捉えていく。グループワークや発表では共に学び合う姿勢をもち、実践を意識して取り組んでもらいたい。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション:授業概要・授業の進め方と注意事項 
教育・保育の基本と領域「言葉」
第2回言葉の機能と役割
第3回領域「言葉」のねらいと内容及び評価
第4回乳児期の言葉の発達① 発達の道筋
第5回乳児期の言葉の発達② 言葉を育む保育者の役割
第6回幼児期の言葉の発達 発達の道筋と言葉を豊かにする保育者の役割
第7回保育の中の言葉 遊びから生まれる言葉・考える道具としての言葉
第8回児童文化財と言葉 児童文化財について調べて発表する
第9回絵本の探求① 課題絵本を読み込む (オンライン)
第10回絵本の探求② 課題絵本を検討する
第11回絵本の探求③ グループ発表1
発表と振り返りを通して、保育を改善する視点を見出す
第12回絵本の探求④ グループ発表2
発表と振り返りを通して、保育を改善する視点を見出す
第13回保育へとつながる指導案の作成
第14回言葉の問題と援助
第15回全体のまとめと確認