トラベルマネジメント論
担当者吉村 久夫教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [現代ビジネス学科]
科目ナンバリングMAN-111

授業の概要(ねらい)

 政府は観光を日本経済にとって極めて重要な成長分野と位置付け、2007年に観光立国推進基本法を施行、2008年秋には観光庁を設立と、ここ15年より具体的な政策を実行してきた。 その結果2019年に訪日外国人旅行者数が3,188万人、日本人海外旅行者数が2,008万人と過去最多となったが、直近の2020年、2021年は新型コロナウイルスの影響で観光産業は大きく低迷した。 しかし国内外における旅行の潜在需要は確実に存在していることが確認されており、中長期的に見れば観光産業の成長性は極めて高いものと捉えられ、地域活性化を含め、日本経済の発展に今後大きく寄与するものである。 
 観光産業の領域は運輸・宿泊産業はもとより、情報、金融、教育、環境、農林水産などすそ野が広く、多岐にわたるが、旅行業はこれらの関連各産業を有機的に組み合わせ、観光を総合的に発展させる役割を担っている。 
 本講座は、旅行業の歴史、成り立ちをはじめビジネスモデル、商品、マーケティングを、国・地方自治体の観光政策とも関連づけて学ぶ。 同時に新型コロナウイルスによって変化した市場も踏まえた旅行業の課題、今後のあり方も検討する。

授業の到達目標

①旅行業の成り立ち、ビジネスモデル、市場およびその課題を把握し、説明や解決案の提案ができる。
②行政の観光政策や地域活性化の取り組みを理解し、旅行業との関連で説明できる。
③旅行産業の社会、経済における意義、役割を理解し、説明できる。

成績評価の方法および基準

期末試験(70%)および学期内レポート(30%)で評価する。 レポートの提出期限(原則翌週の授業まで)を守れない、あるいは不提出の場合は減点をする。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書なし。 適宜資料やデータを提供する。
参考文献『入門 観光学』竹内正人・竹内利江・山田浩之編著ミネルヴァ書房
参考文献『旅行業務入門』JTB総合研究所

準備学修の内容

日頃の準備:メディアで報道されている旅行及び旅行産業関連のニュースを常に注目し、授業で学んだことと関連付けて理解する。
予習:毎回の授業の最後に次回の授業の概要を説明するので、その関連のデータ、情報を確認しておく。
復習:毎回の授業で学んだことの要点を3点以上上げる。 次の授業において前回授業の要点を説明するので、自分のポイントと比較して確認する。

その他履修上の注意事項

旅行産業論ⅠとⅡで全体を構成しているので、継続した受講を望む。

授業内容

授業内容
第1回授業の目的、スケジュールの説明
旅行・観光とは何か
第2回旅行の歴史について
第3回旅行関連法律、旅行関連組織・団体について(オンライン)
第4回旅行産業とは(観光の意義、旅行業の機能、業務など)
第5回旅行産業とは2(旅行業の業種区分、業態、主な旅行会社など)
第6回旅行形態・旅行市場について
第7回旅行業におけるマーケティング(特徴と内容)について
第8回旅行業における商品・営業について
第9回オンライン販売(ビジネスモデル、市場など)について
第10回観光行政(観光立国推進基本法・計画)について
第11回観光行政(観光庁関係予算概要)について
第12回エコツーリズムの概要について外部講師予定)
第13回旅行業の動向、課題、(安心・安全、)今後の展望、旅行業のIT化について
第14回総合復習
第15回まとめとテスト