創作作品制作演習Ⅰ
担当者河島 由弥
単位・開講先選択  2単位 [人間文化学科]
科目ナンバリングJLN-203

授業の概要(ねらい)

 書道は、漢字やひらがな、カタカナを使って自分の気持ちや感動を目に見える、そして感じられる形にして表現するアートです。今では広告や映像など、伝統的な書道としてだけではなく、看板デザイン・商業ロゴの分野にまで活躍の場を広げるなど、文化としてあらたな一面をみせています。
 この授業では、“うまい”“きれい”だけではなく、自分の書きたいイメージを膨らませ、そのイメージを表現するためにはどのような工夫が必要なのか、広告(ラベルデザイン)や、メディア(映像作品(映画など)の題字など)の中に広がる書で人に伝えるデザインを作り出すには何が必要なのか、制作の手順やそれに見合った書を制作する過程などを授業の中で体験する事で、多種多様な文字表現、アートとしての書道について初歩から学びます。

授業の到達目標

・書道のテクニックや発想法(アイデア)などを学び、自分の思いや感情を書で表現できるようにする。
・人に伝える書を作り出す上での考え方、制作の手順を学ぶ。

成績評価の方法および基準

 毛筆実技がメインの授業ですが、それが評価のすべてではありません。出席及び授業に取り組む姿勢を最重要視して評価をします(平常点 50%)。そのほか、提出課題(25%)、授業で学んだ内容をふまえ自分でイメージした表現ができているか(25%)、といったポイントで評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特に用いません。必要に応じてプリントを配布します。
参考文献その都度紹介します。

準備学修の内容

 毛筆で書かれた文字に限らず、手書きの文字は広い意味での“書”です。そう考えてみると、私たちの生活の中にはさまざまな書があります。活字やイラスト文字、広告のデザイン文字など、多方面からヒントを獲得し、「こんな風に書きたい」というイメージが持てるようにしてください。

その他履修上の注意事項

 毛筆書道道具は必ず持参してください。「上手さ」と「良さ」は違いますので、この授業を履修するにあたっては、書道経験の有無などは関係ありません。ひとりひとりのアイデアと工夫によってさまざまな表現が生まれます。書道に限らず、デザインなどさまざまな芸術に興味・関心を持っている人は是非とも一緒に学びましょう。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション
第2回書道とはどんな芸術か?まずは書いてみる
第3回表現の第1歩-筆遣いによって生まれる多彩な“線”-
第4回一字書(自分の好きな漢字1文字の意味をイメージして書く)
第5回重厚な筆遣いとその表現
第6回軽快な筆遣いとその表現
第7回淡墨(薄い墨)を使った表現
第8回濃墨(濃い墨)を使った表現
第9回古代文字をヒントにした表現①
第10回古代文字をヒントにした表現②
第11回表現形式の工夫①
第12回表現形式の工夫②
第13回表現の多様性-筆による違い・紙による違い-
第14回各自のアイデアをもとに書いてみる
第15回まとめと課題提出(LMS実施予定)