社会を生きる
担当者佐藤 高樹教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [初等教育学科 こども教育コース]
科目ナンバリングEDU-107

授業の概要(ねらい)

 本授業は、教育学部の現代教育課題系科目群(市民生活と社会)に位置する選択必修科目である。現代の社会が直面する象徴的な問題についてのディスカッションやグループワーク等の協同的な学びを通し、受講生の他者認識や「社会を見る眼」を養うことをねらいとしている。各受講生は毎回の授業で取り上げる社会問題への着眼を通し、背景・しくみの把握や問題解決へのヒントを探っていく。
 学生が青年期教育の自己課題として「これからの社会をどう生きるか」という問題意識―「自分流」の視点をもって、社会をとらえる認識の形成をはかっていく機会を保障する。

授業の到達目標

(1)教育課題や社会問題の中から、関心のあるテーマを自ら見つけ、積極的に情報収集をはかる。
(2)現代の社会が抱える諸問題の構造について、多様な情報源をもとに整理し、説明できる。
(3)関心のある問題・テーマについての考察を深め、その学修の成果を説得的に発表できる。

成績評価の方法および基準

授業参加度(リアクション・ペーパー、グループ・ワークシート等の小課題の提出)50%
課題レポート(各自テーマ設定、2000字程度で作成)50%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書※毎授業時に資料を配布する。
参考文献「日本」ってどんな国?本田由紀ちくまプリマ―新書
参考文献日本社会のしくみ―雇用・教育・福祉の歴史社会学―小熊英二講談社現代新書
参考文献大学1年生からの社会を見る眼のつくり方大学初年次教育研究会大月書店
参考文献※その他、授業内で適宜紹介する。

準備学修の内容

(1)授業で取り上げる社会問題についての情報(文献、新聞・雑誌記事、文献)をまとめたリストを作成すること(課題レポートの準備作業)。
(2)LMSにアップする授業の補足資料等をチェックし、リアクション課題の作成に活用すること。

その他履修上の注意事項

レポート等課題提出は主としてLMSを通してを行うが、「入力途中」で提出済になっていなケースが散見される。その場合は評価に反映できないので、確実に提出したかどうかを送信後に再度視認すること。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション:社会を知るということ
第2回教育は社会の中で行われている:学校の社会的機能について
第3回「社会で役に立つ」ための勉強?
第4回私たちの生きる社会(1):雇用・教育をめぐって
第5回私たちの生きる社会(2):子どもと家庭を取り巻く状況
第6回教育格差を捉える
第7回働くということ・自立すること
第8回コロナ禍を通して見えてきたもの:政治・経済をめぐる課題
第9回戦争と平和を考える(1):ウクライナ侵攻を受けて
第10回戦争と平和を考える(2):近現代日本の戦争に目を向ける
第11回差別を考える(1):ジェンダーと障害から見直す
第12回差別を考える(2):ハンセン病問題への理解を通して①
第13回差別を考える(3):ハンセン病問題への理解を通して②
第14回宮沢賢治の生き方に学ぶ
第15回まとめと評価―平和で民主的な社会の形成者として―:自身の社会認識を見つめなおす(LMS)
(※受講者の規模、および関心の所在によって授業計画に変更を加える可能性がある)