担当者 | 徳山 英邦教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [経営学科] | |
科目ナンバリング | SEM-302 |
企業は、ヒト、モノ、カネおよび情報・技術を経営資源として活動しています。そしてその活動の成果を財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書、株主資本等変動計算書)という報告書で、外部の利害関係者に伝達しています。この科目では、財務諸表の活用方法について学修します。財務諸表を活用する代表的手法が、比較分析です。ある企業と別の企業を比較したり(企業間比較)、ある企業の現在と過去を比較して(期間比較)、その良し悪しを判断します。
演習Ⅱでは、ビジネスゲーム演習によって、会計学の学びの意義とグループ活動の意義に出会うことと、企業分析のための基礎を修得することをねらいとします。演習Ⅰの学修テーマを継続し、演習Ⅱでは、受講者自らが選定した企業の分析、財務諸表分析を各自で行い、その結果を報告しあって学修を深めていきます。
経済学部の学びの中の本科目の役割として、以下の4つを当初の成果目標とします。
1.コミュニケーションの重要性を理解し、自分の意見を提示しつつ他者と議論できる。
2.問題解決に必要なデータや情報を収集し、他者に理解できるように整理して提示できる。
3.必要なデータや情報を作成し、他者に理解できるように口頭やスライド等を用いて提示できる。
4.メンバーに指示を出したり協力しながら、課題の解決案を作成できる。
上記の学びを成果として、以下の3つを到達目標とします。
1.企業経営に関する基礎的理論を理解し、説明できる。
2.企業経営の場で生起する実践的課題に対処できる専門的な知識・スキルと態度を有する。
3.企業経営に要求されるコミュニケーション力、リーダーシップ力、倫理観を有する。
授業中に行う財務諸表分析の作業状況・参加姿勢(75%)、レポート等(25%)を目安に、総合的に行います。演習科目は学生同士が学び合う側面が重要です。そのため、毎回の出席を前提として、ディスカッション等への参加姿勢が主要な評価要素です。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『全商会計実務検定試験 財務諸表分析』(十訂版) | 新田忠誓監修 | 実教出版 |
参考文献 | 『財務分析からの会計学』(第3版) | 森久/関利恵子/長野史麻/徳山英邦/蒋飛鴻/平屋 伸洋 | 森山書店 |
参考文献 | 『基本から学ぶ会計学』 | 近田典行、他著 | 中央経済社 |
「学びの種を蒔く回」と「収穫(修得)の実感を伴う回」のタイミングが各回で完結しない箇所があります。当日内の答えの照合をあせらずに、試行錯誤する時間を大事にしてください。過去2回分との関連学習60分、学習全体における今回の学びの位置づけの理解30分、その未消化領域の復習30分を目安に学習してください。
経済行為の中には、「消費」「浪費」そして「投資」等がありますが、増やすことを前提にした行為は、「投資」です。この投資は、資金の運用行為ですが、その方法には様々なものがあります。この授業では、いろいろな投資方法、つまり代替的投資機会について考えていきますが、計算の方法に正解はあっても、経済行為に、唯一絶対の解答があるわけではないことを理解し、目的と条件設定によって最適解が異なる意味を、むしろ考えていただくことに重点があります。有用なものには、同時に限界もあります。
演習は、受講者相互の人間関係も重要です。楽しい雰囲気を作り、生涯の友も得るように努力してください。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 授業の全体像の概観:演習Ⅰにおける到達地点の確認、学修の必要性 |
第2回 | 財務諸表の相互関連(資産と費用の関係、そして利益への影響) |
第3回 | 財務諸表分析の限界と留意点 |
第4回 | 損益分岐点分析の学習2 |
第5回 | 安全性分析とキャッシュ・フロー計算書 |
第6回 | その他の分析手法:各論 |
第7回 | 企業の選択と財務諸表の入手方法 |
第8回 | 財務諸表分析の実践(各自が選択した企業の分析と質疑応答) |
第9回 | 財務諸表分析の実践(損益計算書を中心として) |
第10回 | 財務諸表分析の実践(貸借対照表を中心として) |
第11回 | 受講者による学修内容の要約とプレゼンテーション第1グループ |
第12回 | 受講者による学修内容の要約とプレゼンテーション第2グループ |
第13回 | 受講者による学修内容の要約とプレゼンテーション第3グループ |
第14回 | 企業の経営管理活動の評価の総括 |
第15回 | 学修内容の要約 |