担当者 | 塩谷 英一郎教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [外国語学科 仏・独・西・中・韓語コース(2017年度以降)] | |
科目ナンバリング | ENL-104 |
春期の英語学入門Iに引き続き、英語についての理解を深める学問として、広く深い英語学により、英語に対する様々な理解の仕方を紹介していきます。英語の語彙の歴史・変化・多様性、英単語や英文の構造、意味論、コミュニケーション論、文章の情報構造、など。
たとえば、同じ語に様々な意味があるのはなぜか、似たような意味の語句がたくさんあるがどのように使い分けるか、askとrequest、fastとrapid、roadとway、dragとpullという全く形の違う語がなぜ類語で、どう使い分けるか、英語の決まり文句にはどのようなものか、ひとくちに「意味が反対」といっても実は数タイプあること、語彙はどのようにまとめることができるか、婉曲表現とは何か、英語には擬態語はあるか、clash、crash、crush、click、buzz等にはどのような意味の広がりがあるか、日本語と英語にはどのようなずれがあるか、コミュニケーションの原理とは何か、会話表現で暗黙に意味されるものとは何か、英語の丁寧表現とは何か、日本語は英語と比べて省略が多いか、英語は文をどのようにつないでいくか、英語の論理と日本語の論理に違いはあるか、論理的な間違いとは何か、レトリックはなぜ使われるか、等。
特に、意味論(語彙体系、表現のパターンや意味のdynamics & network、日英語比較、談話の構造や解釈、語用論[言語運用論]など)は詳しく取り上げます。
・英語を、授業で扱う様々な知的な意味付けと豊富な例から、より深く正確に理解すること。
具体的に、以下の項目を到達目標として含む。 1)英語の音声の仕組みについて理解している。 2)英語の文法について理解している。 3)英語の歴史的変遷及び国際共通語としての英語の実態について理解している。
毎回の課題50%、理解度チェックのテスト50%で判断します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | ①『はじめての英語学〈改訂版〉』 | 長谷川 瑞穂 編著 | 研究社 |
教科書 | ②『実例で学ぶ英語学入門: 異文化コミュニケーションのための日英対照研究』 | 多々良 直弘, 松井 真人, 八木橋 宏勇 | 朝倉書店 |
参考文献 | 英語の感覚・日本語の感覚 <ことばの意味>のしくみ | 池上 嘉彦 | NHKブックス |
参考文献 | ファンダメンタル認知言語学 | 野村益弘 | ひつじ書房 |
参考文献 | 認知言語学の大冒険 | 鍋島 弘治朗 | 開拓社 |
参考文献 | はじめての語用論: 基礎から応用まで | 加藤 重広、 澤田 淳(編) | 研究社 |
参考文献 | ことばを読む、心を読む: 認知語用論入門 | 内田 聖二 | 開拓社(電子書籍有り) |
毎回、スケジュールに沿って、予習・復習、課題の練習問題、理解度チェックの課題、応用課題に、着実に取り組むこと。授業の資料や課題はLMSをフル活用します。画面の小さいスマホでは見づらいかもしれません。iPadなどのタブレットまたはノートPC持参を推奨します。
「入門」は、英語理解に関するいくつかの糸口を提示するものです。そこで把握したことを手段として、積極的に英語(および英語と日本語の対応)の理解に取り組んでほしいと思います。まじめに聴いて、分からないことがあったら遠慮なく質問に来てください。講義を静聴できない学生には向きません。
教職にとっても重要な科目の一つです。また、教職を目指さない学生にとっても、「英語とは何か」「ことばとは何か」について真剣に考え、深く理解したい学生は、早い学年から(出来る限り1年次か2年次で)履修してほしいと思います。
「学ぼう」「理解しよう」という姿勢・態度が一番重要です。それがあれば、英語力も集中的に進歩するだろうと思います。虚心坦懐に実直に頭に入れれば今後の英語理解に大いに役に立つでしょうが、間違えていい加減に覚えると、有益な活用ができなくなると思います。
瞬間的な面白さというよりは、言葉はどのように成り立っているかをじっくり勉強することで、言葉をより深く普遍的に理解することに通じ、ゆっくりじっくり長期的に有益性と面白さが分かってくると思います。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 後期ガイダンス【到達目標(1) 到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第2回 | ことばと意味【到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第3回 | 意味の拡張、メタファーとメトニミー、認知言語学【到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第4回 | 言語と社会、formal/informal、婉曲表現、political correctness【到達目標(1) 到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第5回 | 意味関係(同義性・類義性)【到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第6回 | 意味関係(反対語とは/意味の包含関係とは)【到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第7回 | ことばと文化【到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第8回 | 音形と意味、擬音語・擬態語【到達目標(1) 到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第9回 | 会話の英語1 談話と意味、会話の原理【到達目標(1) 到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第10回 | 会話の英語2 語用論、politeness【到達目標(1) 到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第11回 | 文の意味と文脈の意味(明示される意味と暗黙の意味)、情報構造、文の強勢と音韻【到達目標(1)到達目標(2)到達目標(3)】 |
第12回 | 視点、表現の主観性/客観性、助動詞の意味論【到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第13回 | 日英語比較 ことばに対する態度、他動詞重視言語と自動詞重視言語【到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第14回 | 英文の論理構成、ロジック、レトリック【到達目標(2) 到達目標(3)】 |
第15回 | まとめ【到達目標(1) 到達目標(2) 到達目標(3)】 |