ラテンアメリカ文化論Ⅰ
担当者千代 勇一教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [外国語学科 2016年度以前入学]
科目ナンバリングARS-113

授業の概要(ねらい)

 グローバル化がますます進む現在、留学や海外旅行だけでなく、国内の日常生活でもさまざまな国籍を持つ人々と接する機会が増えていることと思います。皆さんには国境を超えたグローバル・シチズン(地球市民)として、世界各地の人々と協力してより良い社会の発展に貢献することが期待されているのです。そのためには、外国語の習得もさることながら、異文化理解力が鍵となります。異なる社会や文化について知ることは、多様なものの見方、考え方に理解を深め、自分自身の社会を見つめ直すきっかけともなります。
 「ラテンアメリカの社会と文化Ⅰ~Ⅳ」は、世界の中でますます注目を集め、日本とも深い関係にあるラテンアメリカという地域の文化と社会を総合的に理解することを目的としています。この「ラテンアメリカの社会と文化Ⅰ」は文化の多様性という観点からアプローチします。ラテンアメリカの文化と一口にいっても地域によって大きく異なっています。
 そこで本講義では、食文化、酒、音楽、宗教、マスメディアなど様々な文化要素を題材として、ラテンアメリカの文化の多様性とそれを生み出す要因について詳しく解説します。

授業の到達目標

【基礎】ラテンアメリカの文化に関する基礎知識を身につける。
【応用】文化の多様性とそれを生み出す要因を論理的かつわかりやすく説明することができる。
【発展】興味のあるラテンアメリカの文化要素を選び、その起源や歴史的発展を自ら文献やインターネットなどで積極的に調べ、それを分析することができる。

成績評価の方法および基準

・評価の方法:小レポートなど授業参加:30%/試験:70%(【発展】の自主的なレポートについては別途評価します。)
・評価は修得目標への到達度に基づいてなされます。
※規定回数以上の授業への出席は成績評価を受けるための条件ですが、それだけでは評価されません。
※授業内で出される課題の小レポートの内容、授業におけるマナーや学ぶ姿勢などが授業参加として評価されます。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書テキストは使用せず、プリントを配布します
参考文献

準備学修の内容

(1)レジュメやノートを見返して授業の復習を行うだけでなく、テレビ、新聞、インターネットなどを活用して積極的に授業で扱ったラテンアメリカ諸国について調べてください。
(2)授業後またはオフィスアワーには授業の内容に関する質問を積極的にしてください。

その他履修上の注意事項

(1)ラテンアメリカの地図を見て、どこにどのような国があるのかを調べてきてください。
(2)ラテンアメリカに関して何らかの興味、関心、問題意識を必ず持って受講してください。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション:授業の進め方、評価方法、予定などの説明
第2回ラテンアメリカ?中南米?イベロアメリカ?:地域の呼称問題
第3回自然環境の利用と多様な文化(1)動物:ビクーニャ、グアナコ、アルパカ、リャマ、クイ
第4回自然環境の利用と多様な文化(2)植物:ジャガイモ、トウモロコシ、キヌア
第5回酒造りの文化誌(1)異母兄弟(?)のテキーラとプルケ
第6回酒造りの文化誌(2)アンデス伝統の口噛み酒チチャとその変容
第7回食文化:メキシコ料理とペルー料理の歴史
第8回音楽(1)ラテンアメリカの多様な音楽:マリアッチ、クンビア、レゲエなど
第9回音楽(2)ラテンアメリカ音楽を彩る多様な楽器:カホン、スチール・ドラム、アルパなど
第10回多様な宗教:自然崇拝からキリスト教、そして呪術や骸骨信仰まで
第11回社会関係:"ゴッドファーザー"や親分子分(パトロン=クライアント)からなる社会関係
第12回メディア(1)ベネズエラのメディア
第13回メディア(2)コロンビアのメディア
第14回総括:ラテンアメリカの文化の多様性の理解度確認
第15回理解度確認の解説【LMSによる遠隔授業】