教育評価
担当者滝聞 一嘉教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [初等教育学科 こども教育コース]
科目ナンバリングEDU-213

授業の概要(ねらい)

 教育評価とは「テストやレポートで成績をつけること」というイメージをもつ者が多いが、これは教育評価の一部にすぎない。教育評価には以下のような目的と内容が含まれている。
① 指導目的: 教師が、単元ごとの目標を子どもがどの程度達成しているか調べ、自らの指導のあり方(指導計画、指導法)の適切さを検証し、その後の指導改善に活かす。
② 学習目的: 子どもに、単元ごとの目標を自分がどの程度達成できたかを知るための情報を提供し、自らの学習活動の適切さを反省し、学習活動を改善することに活かしてもらう。
③ 管理目的: 学校が、学級や学習グループの編成、成績の記録・通知(保護者、進学・就職先)に用いる。
④ 研究目的: 教師が、効果的な指導法や教材・教具の研究開発のために用いる。
 教育評価を行うことで、これらのことについて有用かつ必須の情報を得ることができる。
 本講義では、こうした教育評価の基礎的知識と具体的な評価技法について解説するとともに、実際の評価を模擬体験することで実践的な学びを行う。

授業の到達目標

①教育評価についての基礎的内容を理解することができる。
②代表的な評価技法について理解することができる。

成績評価の方法および基準

(1)課題(30%): 客観テスト自作課題、評価演習課題等によって評価します。
(2)期末試験(70%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 
参考文献

準備学修の内容

 配布資料の指定箇所を読んでおくこと。

その他履修上の注意事項

 1)第1回~第14回は対面授業です。
 2)第15回の授業はプラスアルファのオンライン授業です。 
 3)授業進行の途中で若干の講義内容の調整・修正が入る可能性があります。あらかじめご承知おき下さい。

授業内容

授業内容
第1回 授業ガイダンス
 教育評価とは
 教育評価の目的
 教育評価の種類(1)
  評価の機能による分類:診断的評価、形成的評価、総括的評価
第2回 教育評価の種類(2)
  評価基準による分類①:相対評価、絶対評価
  評価演習: 相対評価と絶対評価
第3回 教育評価の種類(3)
  評価基準による分類②:個人内評価
  観点別学習状況の評価と評定①: 観点別学習状況の基本
第4回 教育評価の種類(4)
  観点別学習状況の評価と評定②: 単元の総括、学期末の総括、学年末の総括
  指導要録の変遷
第5回 評価技法(1)
  評価技法の分類:筆記表現型、作品演示型
  筆記表現型評価
   教師自作のテスト1):客観テスト
第6回 評価技法(2)
  筆記表現型評価
   教師自作のテスト2):自由記述式テスト
    文章による自由記述テスト
    描画による自由記述テスト
  評価に影響を及ぼす心理的要因①: ハロー効果、対比誤差
第7回 評価技法(3)
  テストの妥当性と信頼性
  標準学力検査①: 標準学力検査とは
第8回 評価技法(4)
  標準学力検査②:CRT
第9回 評価技法(5)
  標準学力検査③:NRT
  知能検査
第10回 評価技法(6)
  知能検査の開発の歴史
  知能検査の結果の表示
第11回 評価技法(7)
  作品演示型評価法
   1)作品の評価法
     評価演習:作品の評価
第12回 評価技法(8)
  作品演示型評価法
   2)演示の評価法
     評価演習:演示の評価
第13回 評価技法(9)
  面接法
   1)面接法とは 2)面接法の種類 3)面接法の長所・短所・注意すべき点
   評価演習:面接の評価
  評価に影響を及ぼす心理的要因②: 中心化傾向、寛容効果、順序効果、逆算化傾向
第14回 評価技法(10)
  評価に影響を及ぼす心理的要因③: ピグマリオン効果
  ポートフォリオ評価
第15回★プラスアルファのオンライン授業
 補足とまとめ