財政学Ⅰ
担当者小西 杏奈教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2017年度以前]
科目ナンバリングPFP-301

授業の概要(ねらい)

 財政の基礎的な枠組みを把握した上で、日本における同制度の現状と課題を理解することが本講義の目的となります。税金や国家予算等、財政に関連する様々な報道が日々なされています。財政の概略を知っていたとしても、こうした情報の中身をきちんと理解することは容易ではありません。
 財政に関わる諸問題を理解する上で難しいのは、それが人間を相手とした制度であるが故に、単純な数学的結論に至るとは限らないという点です。諸外国を見渡せば、福祉支出をできる限り抑制している国々が財政的にも健全であるのかといえば、そうでもありません。財政支出の多くを占める社会保障や福祉と呼ばれるものが市場を阻害するのか、それとも市場をより円滑に機能させるための補助エンジンになるのか、こうした見解も国や時代によって大きく異なります。
 本講義では先ず財政の基本的な理念を説明し、日本における税財政や社会保障の特徴、そしてその現状と論点を概説していきます。財政に関する見解は政府や企業、専門家においても様々に分かれています。それらを理解し判断する材料となる基礎的な知識、論点について講義致します。

授業の到達目標

 ①社会生活における財政の重要性を理解する。
 ②日本の財政に関する論点、課題を、歴史的経緯や他国との比較を踏まえて理解する。
 ③生活に密接する税金や国の予算、社会保障制度並びに社会保険制度に関する情報に対しリテラシーを身に着ける。
 ④企業の税負担並びに社会保険料事業主負担の状況等、諸外国の状況を鑑みつつ理解することができる。

成績評価の方法および基準

期末試験        100%
*本基準は小テスト及び中間テストを行わなかった場合の「予定」である。

①オンラインで講義を実施することになった場合は、成績評価基準が変更される可能性があるので十分留意されたい。
②小テストは出席率によって予告せず「抜き打ち」で行う可能性がある。
 その場合は成績評価に大きく影響するので注意すること。
 (上記の評価基準は、あくまで「予定」であることに留意されたい。)
③講義の3分の1を欠席した場合、成績評価の対象とならないので注意すること。
④欠席理由の「事後申告」は基本的には認めない。部活動等、やむを得ない理由がある場合は必ず事前に申告すること。
⑤他の学生の受講を妨げる行為を行ったものは単位認定の対象とならない。
 私語を含め講義の妨害行為は「厳禁」とする。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教員が作成した講義資料を使用する。
配布・または公開があった講義回以外で、事後公開・配布等は行わないので注意すること。

本講義において教科書の指定はないが、授業内容に関連する参考書として以下のものを挙げておく。
教科書*ご興味があれば購入してもよいが、必須ではない。
教科書*要望によっては、映像資料等を使用する場合がある。
参考文献(2020)『財政学の扉をひらく』高端正幸・佐藤滋有斐閣
参考文献(2013)『生活保障のガバナンス』大沢真里有斐閣
参考文献(2007)『財政学(改訂版)』神野直彦有斐閣
参考文献(2013)『日本財政 転換の指針』井手英策岩波書店

準備学修の内容

 財政は様々な分野にわかれています。すべてを網羅するのは難しいので、自分の興味のある論点を深く掘り下げることを
お勧めします。ご両親が育児(または介護)をしていれば、そのことについてお話を聞いてみるなど、方法はいろいろあると
思います。欧州では大学の学費がかなり安いか、もしくは無料の国々が多いですが、日本ではどの程度かかるのか伺ってみ
るのもよいかもしれません。テスト前は毎回の講義を通して作成したご自分の講義ノートを、十分に見直して準備すること
を推奨致します。講義の内容が踏まえられていなければ、単位認定の対象にならないことに十分留意してください。

その他履修上の注意事項

①新型コロナウイルスの感染拡大状況次第で、本講義はオンラインとなる可能性があることを十分留意されたい。
 (教員には肺の慢性疾患があり、本シラバス作成時点では先行きが予測できない状況です。)
②講義内において、他の学生の受講の妨げとなる行為が認められた時点で不合格とする。
 特に私語は本講義では「厳禁」とする。
③履修している学生に対して事前に説明、もしくは希望を聞いた上で授業内容が変更される可能性がある。
④授業スケジュールはあくまで「計画」なので、毎回の講義に出席しないと講義の内容を把握することはできない。
 講義内容は要望があれば適宜変更する。
 講義ノートの作成が重要であり、配布資料があったとしても、その丸暗記のみでは単位の取得は難しいと考えること。
⑤毎回の講義では、必ず講義ノートを作成することを心掛けること。
 講義資料を配布する回があったとしても、その事後配布は基本的に行わない。
⑥講義の3分の1を欠席した場合、成績評価の対象とならないので注意すること。
⑦欠席理由の「事後申告」は原則的に認めない。
 部活動等、やむを得ない理由がある場合は必ず事前に申告すること。
⑧本講義に関連することで、オフィスアワーにて面会を希望の学生は講義前後等にて事前にアポイントを取ること。
⓽期末試験は「持ち込み不可」で実施する予定である。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション 財政学について(導入)
第2回 「財政」と市場社会
第3回 「財政」とは何か?
第4回 なぜ「財政」は重要なのか?
第5回 財政のあり方と暮らしの違い
第6回 財政支出の多い国が財政危機に陥るのか?
第7回 日本の「痛税感」について
第8回 なぜ日本の歳出が少ないのか?
第9回 なぜ日本の歳出が少ないのか? -少子高齢化という言説-
第10回 なぜ日本の歳出が少ないのか? -グローバル化という言説—
第11回 なぜ日本の歳出が少ないのか? -財政危機という言説—
第12回 予算から考える財政と民主主義
第13回 税と社会保険料の違い
第14回 財政政策論Ⅰの総復習
第15回 まとめ・試験
 ※各回の講義の内容は変更される場合がある。