日本史籍講読4-Ⅲ
担当者山本 英貴教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングJPH-407

授業の概要(ねらい)

 江戸時代について研究しようとする場合、全国に残される「くずし字」で書かれた古文書を読み進めていくことになる。本授業は、「くずし字」を常用漢字に変換した活字の史料をテキストとして、江戸時代の言い回しに慣れ、「くずし字」を読めるようになるためのトレーニングを積むことを目的とする。具体的には、武家諸法度や禁中並公家諸法度など、高校の教科書で一度は目にしたことのある有名な法令を取り上げる。法令を読み進め、その内容から当時の社会状況や経済状況に対して理解を深めるとともに、歴史学を学んでいく上で重要な史料を読み解く力を養っていく。

授業の到達目標

① 史料で頻出する言い回しなどを覚える。
② 史料を返り点なしで読めるようになる。
③ 関連する史料や文献の探し方、調べ方を修得する。

成績評価の方法および基準

① 毎回の授業への参加度(10%)
② 課題の提出(10%)
③ 報告への取り組み具合とその内容(40%)
④ 学期末テスト(40%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 特定のテキストは使用しない。必要な史料は教員がプリントで用意・配付する。
参考文献

準備学修の内容

① 史料の読み方を覚えるため、毎回の授業で配付する課題プリントに取り組み、次の授業に臨むこと。
② 必要に応じて、報告で担当する史料に関連する文献にあたり、史料が作成された背景などについて説明できるようにすること。

その他履修上の注意事項

 毎回の授業は、履修者が作成したレジュメをもとに進めていく。他の履修者にも関わることであり、報告を担当する際はしっかりとレジュメを作成すること。

授業内容

授業内容
第1回授業の内容、進め方についてのガイダンス。
第2回史料の輪読[伴天連追放令など]
第3回史料の輪読[生類憐みの令など]
第4回発表と質疑応答①[田畑永代売買禁止令・分地制限令など]
第5回発表と質疑応答②[武家諸法度など]
第6回発表と質疑応答③[禁中並公家諸法度など]
第7回発表と質疑応答④[諸宗寺院法度・諸社禰宜神主法度など]
第8回発表と質疑応答⑤[自分仕置令など]および確認テスト
第9回発表と質疑応答⑥[寛永鎖国令など]
第10回発表と質疑応答⑦[相対済し令など]
第11回発表と質疑応答⑧[上げ米の令など]
第12回発表と質疑応答⑨[棄捐令など]
第13回発表と質疑応答⑩[上知令など]
第14回発表と質疑応答⑪[人返し令など]および学期末テスト
第15回学期末テストの解説と後期テキストの選定(オンライン授業)