病弱児の心理・生理・病理
担当者妹尾  浩
単位・開講先選択  2単位 [初等教育学科 こども教育コース]
科目ナンバリングSNE-202

授業の概要(ねらい)

 病弱・身体虚弱の子どもたちの心理特性、人体の生理・病理の基本的事項、各種疾病の病理及び保健などの概要について理解し、病弱・身体虚弱の子どもたちの心理的ケアや健康面での適切な配慮ができるようにすることを目的とします。
 そのために、病弱教育の対象となる主な疾病や障害について、病態・生理及び心理の視点から取り上げて解説するとともに、学校教育の立場から配慮すべき心構えについて考察していきます。また、様々な病気を抱える子どもたちの心理特性については、グループ協議や発表などを通して、理解を深めていきます。

授業の到達目標

・教育・保育活動に必要不可欠な「気づく能力と感性」、「こどもを理解する能力と感性」を習得する。
・病弱・身体虚弱の子どもたちの主な疾病や障害、心理特性等についての基礎知識を習得し、経験や思考力を活用して、病弱教育における社会的課題を保育や教育の視点から認識できる。

成績評価の方法および基準

 小テスト(60%)、5回分の授業内容に関する小テストと添削及び返却。レポート(20%)、2回分の授業内容に関するレポート提出と添削。グループ討議及び授業への参加状況(20%)を総合的に評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書テキストは使用せず、毎回、関連資料を配布します。
参考文献『病弱・虚弱児の医療・療育・教育』改訂3版宮本信也・土橋圭子金芳堂
参考文献特別支援学校学習指導要領等を踏まえた『病気の子どものための教育必携』全国特別支援学校病弱教育校長会ジアース教育新社
参考文献『病気の子どもの教育支援ガイド』独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所ジアース教育新社
参考文献「チームで育む病気の子ども」新しい病弱教育の理論と実践松浦俊弥北樹出版

準備学修の内容

 ・予習課題についてレポートをまとめ、授業の復習を行い、病弱教育あるいは特別支援教育に関する専門用語や医療用語、問題点、課題等を整理し、追究してほしい。
 ・また、広く教育ニュースに関心を持って、病弱・身体虚弱の子どもたちとの関連で考えることを続けてほしい。

その他履修上の注意事項

 ・授業の中でのグループ討議には積極的に参加し、他の学生からの意見や考え方を多面的な視点から学んでほしい。
 ・授業を通して、病弱の子どもたちの現状とその主な疾病や障害についての理解を深め、病弱の子どもたちへの支援が広がっていくことを望んでいます。
 ・積極的な態度で受講してください。

授業内容

授業内容
第1回・オリエンテーション、病弱・身体虚弱の子どもの理解(現状と教育)その①
第2回・病弱・身体虚弱の子どもの理解(現状と教育)その②
第3回・病弱教育の歴史
第4回・病弱児の親やきょうだい児の心理 
第5回・小児がんの病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処・死生観
第6回・気管支ぜん息の病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処方法 
第7回・先天性心疾患の病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処方法 
第8回・腎臓病の病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処方法 (オンライン授業予定)
第9回・糖尿病・肥満の病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処方法 
第10回・食物アレルギーの病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処方法
第11回・筋ジストロフィー症の病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処方法
第12回・心身症の病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処方法
第13回・ペルテス病の病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処方法
第14回・重症心身障害児の病理・保健:病気の概念・病態生理・症状・対処
第15回・病弱児の心理・生理・病理のまとめ