担当者 | 今野 久子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [観光経営学科] | |
科目ナンバリング | SEM-302 |
人口増加が期待できない時代を迎え、大学では、「智」や「技術」のみならず学生の活動をまちづくり分野に活かす試みが多く見られるようになっている。一方、本学八王子キャンパスが立地する多摩ニュータウンは、日本を代表する大規模開発として、超高齢化やコミュニティ再生など現在の地域課題への対応においても先進地域であり、ここで今、様々な場面に若者の力を活かすことへの期待がこれ迄以上に高まっている。この両者の係りから生まれるのは、「学生は、実社会で多くの大人に接し、他では体験できない多様な学びを得る」-「地域の各主体は、コミュニティ再生の方法を模索し蓄積する」という、いわゆるウィン‐ウィンの相互関係である。
本演習は、本学が掲げる「実学」を「PBL(problem based learning)」の形で試みる立場から、学生目線での地域経営(エリアマネジメント論)を講究し、将来のまちづくりや地域貢献・NPO(的)活動に資する経験・スキルアップにも繋げることを目指して開講する。キャンパス周辺のニュータウン地域のなかで具体的な現場と係る実践的・試行的な取組みについて、これまでに構築してきた地域との関係を一層深めつつ、現場の課題・状況に即して段階的に取組み展開を図る。今後の地域づくりが着実に志民協働に向かっていることからグループワークを行う。具体的には、日野市百草地区にある空き家(みなもぐの家)の活用について、日野市都市計画課・所有者や地域住民グループ、近隣住民、近隣事業者など現場の関係者との協議・調整を尊重し、学生目線で身近な観光・交流・地域まちづくりに関わる主体的なフィールド活動を計画立案し、実践を行う。これまで約1年半の準備・試行を経て、今年度は地域の協力者との関係の一層の深化とそれに向けた活動の展開を重視する。なお、受講者の関心に応じて、関係者をゲストとして招聘し、或いは視察研修の実施や視察先での関係者の話を聞く機会、キャリアガイダンスの機会をつくる。
(1)現地・現場での実学を通して身近な観光・交流・地域まちづくりに関わる問題点を発見・指摘できる。
(2)現地・現場での実学を通して身近な観光・交流・地域まちづくりに関わる問題点の解決方法を提案できる。
(3)社会の一員となるべくゼミ活動、PBLを通じて、身近な観光・交流・地域まちづくりに関連する分野の活性化に関わることができる。コロナ禍における対応方法を工夫して行動することができる。
(4)修得した多様な知識をもとに、身近な観光・交流・地域まちづくりに関わる実地での行動に移すことができる。
(5)社会生活において、コミュニケーション力・プレゼンテーション力等の基本的スキルを活用できる。
演習系科目のため出席は必須。評価は、グループワークへの参加・主体的な貢献が50%、活動の推進とその経過報告が25%、研究・活動の成果取りまとめと報告が25%の配分によって総合的に評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 以下の参考書・資料を適宜用いるほか、授業のなかで適宜紹介する。 | ||
参考文献 | (2022)『志民協働による景観と観光をつくる戦略と手法』 | 今野久子・大下茂 | 共同文化社 |
参考文献 | (2015)『解決!空き家問題 ちくま新書1153』 | 中川寛子 | 筑摩書房 |
参考文献 | (2008)『地域と大学の共創まちづくり』 | 小林英嗣他 | 学芸出版社 |
参考文献 | 「エリアマネジメント」に関するホームページ掲載資料(エリアマネジメント推進マニュアル等) | 国土交通省 | |
参考文献 | 『季刊 多摩ニュータウン研究(各号)』 | 多摩ニュータウン学会編集委員会 | 中央大学出版部 |
参考文献 | (2012)『多摩ニュータウン物語 オールドタウンと呼ばせない』 | 上野淳・松本真澄 | 鹿島出版会 |
授業時間内の活動と併せて授業時間外においても、①実践的活動のベースとなる基礎知識の習得、②地域の各関係者との関係構築、地域との交流・貢献について、計画的・積極的に取り組むこと。
①については、日野市空き家計画、空き家活用や大学生の活動事例、ソトノバや空き家を活かした身近な観光・交流・地域まちづくり活動、地域防災など、関心あるテーマについて、資料調査および必要に応じたヒアリング調査等による基礎的研究を行い、空き家(みなもぐの家)の活用との関りの観点から、実践的活動の参考になる知見として取りまとめること。
➁については、みなもぐの家の積極的活用を通して、日野市都市計画課、所有者、近隣住民との関係を一層深めるとともに、さらに、みなもぐの家に関わることが期待される有志や地域住民グループ(親子・高齢者等)、近隣事業者、周辺地域などとの協働の取り組み(地域イベント等)の実現に向けて、学生提案を踏まえた協議・調整、告知、実践および検証を行うこと。
活動はすべてグループ単位で行い、協力して検討・実践する基本姿勢を徹底してほしい。基礎知識の習得、現場の課題の把握や実践的活動の検討に際しては「物の見方や捉え方」「実現に至る過程や背景」の重要性に気付き、マニュアル思考から脱皮して、就職の際の差異・個性、卒業後必須の知識・思考を身につけてほしい。一連の活動・研究を通じて論理性・協調性・コミュ二ケーション力・プレゼンテーション力や各種PCソフトの技能等も身につくことに期待している。なお、学生自らが設定する活動スケジュールには、地域との交流のため土休日を計画的に含め、代休により対応することも想定する。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション 学生チャレンジ制度採択内容・予算等の確認・共有 |
第2回 | 身近な観光・交流・地域まちづくりに関わる空家活用・情報発信の活動(以下、活動と表記)に関する条件整理 グループワークのスケジュール調整 外部関係者(地域の協力者・自治会・市役所担当課等)とのスケジュール調整 |
第3回 | 活動①・③(子ども村対象)、および、活動➁(地域対象)のプログラムデザイン |
第4回 | 活動①の情報発信、環境整備 |
第5回 | 活動①の備品等の準備 |
第6回 | 活動①の実践 |
第7回 | 活動➁の情報発信、環境整備(1) |
第8回 | 活動➁の情報発信、環境整備(2)、備品等の準備(1) |
第9回 | 活動➁の備品等の準備(2) ※活動➁の実践は11月19日土曜日を想定 |
第10回 | 活動③の情報発信、環境整備 |
第11回 | 活動③の備品等の準備 |
第12回 | 活動③の実践 |
第13回 | ◆オンライン回:活動成果のまとめ |
第14回 | 代休・・・活動➁の実践(11月19日土曜日)による代休 |
第15回 | 次年度ゼミ生との顔合せ・引継ぎ ※一年間の総括と次年度以降への展望について、次年度の演習参加者への引継ぎを行う。 以上はあくまでも想定であり、現場の状況等を見極め柔軟に対応しつつ、段階的に取組みを進める。 |