教育調査演習Ⅱ
担当者居郷 至伸教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [初等教育学科 こども教育コース]
科目ナンバリングSOE-204

授業の概要(ねらい)

この演習では、社会調査における質的調査の技法を用いて受講生の関心を踏まえて各自で調査を実施する。具体的な流れとして、履修生の関心も考慮に入れた調査対象の選定とリサーチ・クエスチョンを生成しながら、対象の観察やインタビュー、フィールドノーツの作成を行う。そして、質的調査の実践を通して得られたデータの意味を解釈し、問いとデータとの関連性を吟味したうえで、調査の分析内容を最終レポートにまとめる。

授業の到達目標

・質的調査に適した問いおよび仮説の生成とはなにかを説明することができる。
・参与観察やインタビューといったフィールドワークの手法を用いた調査を行うことができる。
・調査を通して得られたデータを適切に分析・考察することができる。
・調査内容を報告書の形にまとめることができる。

成績評価の方法および基準

・演習に対する取り組み(30%)
・フィールドノーツ・インタビュー記録の内容等の提出状況(30%)
・最終レポート(40%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書指定しない。
参考文献『質的社会調査の方法』岸政彦・石岡丈昇・丸山里美(2016)有斐閣

準備学修の内容

フィールドワークに関連するリサーチ・クエスチョンの設定、フィールドノーツの整理など、授業内で実施する演習に関連した取り組みが必要となる。毎回の演習で行ったことの復習を踏まえ、授業外の時間帯におけるフィールドワークも状況に応じて行うこともある。

その他履修上の注意事項

フィールドワークの実践の積み重ね(フィールドノーツの継続的な作成)を必要とするので、積極的な参加を特に求める。進捗状況によっては授業外でフォローすることもあるので、集中して演習に臨むことを期待する。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション―社会調査としての教育調査
第2回実習に向けて―質的調査と量的調査の違いとは
第3回実習に向けて―質的調査の工程と注意点
第4回フィールドワーク(1)観察とは?
第5回フィールドワーク(2)リサーチクエスチョンの設定
第6回フィールドワーク(3)観察方法の違いを踏まえて
第7回フィールドノーツ整理の要点(オンライン授業)
第8回フィールドワークとインタビュー
第9回インタビュー調査の実施(1)何を聞き取るか?
第10回インタビュー調査の実施(2)調査内容の整理
第11回調査内容の整理・分析・考察(1)データと意味解釈
第12回調査内容の整理・分析・考察(2)質的調査における実証
第13回調査の進捗状況の確認と検討
第14回調査の成果と最終レポートの作成
第15回最終成果を踏まえた授業総括