エリアマネジメント演習Ⅳ
担当者今野 久子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングTPA-306

授業の概要(ねらい)

 近年、良好な環境や地域の価値の維持向上のための住民・事業主等による取組みが「エリアマネジメント」として体系化・提唱されている。本演習では、前期の学びを踏まえ、「まちづくり・観光・エリアマネジメント」の具体的な活動への理解を深めるため、近隣地域の現場に注目して思考力を養い(Problem Based Learning)、成果を取りまとめる力・プレゼンテーション力の醸成を目指す。具体的には、1)近隣地域の現場における「まちづくり・観光・エリアマネジメント」活動のケーススタディ、2)NPOの仕組みと資金確保、3)これからのまちづくり、の3つのテーマで演習および講義を行う。テーマ1)はグループワークによるケーススタディとして、近隣地域の現場における「関心ある事例の取組み状況やポイントについての調査・考察(Aチーム)」または「学生による具体の活動の企画・実践(Bチーム)」を行う。テーマ2)は講義、テーマ3)は新型コロナの中での活動事例について、個人課題レポ―トの作成を行う。グループワークの結果は全員によるプレゼンテーション、および質疑応答を行う。
 なお、テーマ1)におけるAチームの事例は、「Hi-Know」 その他の資料を基に選定することとし、候補の例として「まちの生ごみ活かし隊」「日野の水車活用プロジェクト」「日野市民リサイクルショップ回転市場」「国立富士見台KFここたの・とれたの」などを想定する。
 また、受講者の関心等をもとに必要に応じ関係者をゲスト講師として招聘する機会をつくる。

授業の到達目標

①近隣地域の現場におけるケーススタディ(テーマ1)、および、新型コロナの中での活動事例(テーマ3)を通じて、地域の望ましい将来の姿について意見を述べることができる。
➁グループワークによるケーススタディ(テーマ1)の成果をわかりやすく取りまとめ・発表できる。これを通して、社会の一員となるべく現場に即したPBLを通じて地域の活性化に関わることができる。
③グループワークによるケーススタディ(テーマ1)とその成果発表で培った力をもとに、社会生活においてもコミュニケーション力・プレゼンテーション力等の基本的スキルを活用できる。
④NPOの仕組みと資金確保(テーマ2)について基本的事項を理解し、特徴を説明できる。

成績評価の方法および基準

評価は、①テーマ1)のグループワークへの積極的参加・遂行・成果報告が50%、➁テーマ2)の講義に関するリアクションペーパーが20%、③テーマ3)の個人課題レポートが30%の配分によって総合的に評価する。なお①~③の何かひとつでも提出をしないものがある場合には単位を認められないので留意すること。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書以下の資料を適宜用いるほか、授業のなかで必要に応じて適宜紹介する。
教科書 まちにくわわるポータルサイト Hi Know!(ひのぅ)日野市
教科書エリアマネジメントに関するホームページ掲載資料(エリアマネジメント推進マニュアル等)国土交通省
教科書 NPOに関するホームページ掲載資料(特定非営利活動法人制度等)内閣府
参考文献(2022)『志民協働による景観と観光をつくる戦略と手法』今野久子・大下茂共同文化社
参考文献(2008)『地域と大学の共創まちづくり』小林英嗣他学芸出版社
参考文献(2012)『多摩ニュータウン物語 オールドタウンと呼ばせない』上野淳・松本真澄鹿島出版会

準備学修の内容

①3.成績評価の方法および基準に示した通り、講義内容に関するリアクションペーパーを授業時間内外に、個人課題人レポートを授業時間外に作成する。
➁グループメンバーで協力・分担して、必要な文献調査、現地・ヒアリング調査、実践活動、発表資料作成などに計画的に取組むこと。

その他履修上の注意事項

〇第1回目の授業への出席を必須とする。(第1回目の授業においてグループ編成のための履修者調整(適宜)について伝えるので、必ず出席、確認すること。)
〇本演習の履修にあたっては、「エリアマネジメント論」を履修(単位修得済)、または担当教員の「演習」を履修(履修中、または単位習得済)していることを基本とする。
〇総体的な理解を促すため、前期・後期の通年での履修が望ましい。
〇グループワークの妨げとなる無断欠席・正当な理由のない欠席や分担した役割の不履行等は、評価の減点対象とする。
〇講義の妨げとなる行為を厳に慎むこと。特に他の受講学生に迷惑となる行為は退席を願い、評価の減点対象とする。
〇スケジュールは、受講者の理解関心や進捗、社会状況等により一部修正する可能性もある。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション
 ※グループ編成のための履修者調整(適宜)について伝えるので、必ず出席、確認すること
第2回近隣地域の現場における「まちづくり・観光・エリアマネジメント」活動のケーススタディ:テーマおよび事例の説明
 ※AまたはBチームを選択:A地域活動の事例調査・考察/B地域活動の企画・実践)
 ※各チームとも5名前後のグループを編成⇒グループの活動予定の検討
第3回近隣地域の現場におけるケーススタディ①
 グループ活動予定の提出(資料調査、現地・ヒアリング調査、調査結果考察、企画検討、実践、資料作成等)
第4回近隣地域の現場におけるケーススタディ➁
 活動予定に沿ったグループワーク1
第5回近隣地域の現場におけるケーススタディ③
 活動予定に沿ったグループワーク2
第6回近隣地域の現場におけるケーススタディ④
 活動予定に沿ったグループワーク3
第7回近隣地域の現場におけるケーススタディ⑤
 活動予定に沿ったグループワーク4
第8回近隣地域の現場におけるケーススタディ⑥
 活動予定に沿ったグループワーク5
第9回近隣地域の現場におけるケーススタディ⑦
 活動予定に沿ったグループワーク6
第10回NPOの仕組みと資金確保①
 講義:エリアマネジメントの活動組織(様々な組織:一般社団法人・一般財団法人・LLP・LLC・NPO等)
第11回NPOの仕組みと資金確保➁
 講義:エリアマネジメントの活動組織(NPOの制度・仕組み)
第12回NPOの仕組みと資金確保③
 講義:エリアマネジメントの活動組織(NPOと活動資金の確保)
第13回新型コロナの中での活動事例と、まちづくりへの展開
◆オンライン回:個人課題レポートの説明
 課題資料『新型コロナの中での活動事例集』〈https://www.tvac.or.jp/corona/jireisyu/〉
第14回グループワーク 成果報告資料作成
※各グループで適切な資料を用意(パワーポイント、動画、レジュメ など)
第15回グループワークの成果報告、課題レポート提出、総括 
※以上は、受講者の理解関心や進捗等により若干修正する可能性もある。