担当者 | 敷島 千鶴教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [心理学科 2017年度以前] | |
科目ナンバリング | PSY-201 |
人間の「教育」という行動を、進化学と遺伝学という生物学的な視点から検討した著作を読み、ディスカッションを重ねていく。一人ひとりが異なる遺伝子情報をもち、その遺伝子が個人の能力や性格を形成しているとすれば、教育の意味はどこにあるのだろうか。従来の伝統的な教育論では扱ってこなかった、人間の遺伝的素因と教育との関係を理解し、いま真に何を学ぶべきなのか、各自問いを立てて欲しい。そして自分なりの意見をもち、それを論理的にプレゼンテーションできる表現力を養って欲しい。
① 心理学の幅広い分野にわたる、こころに関する知識や法則を理解できる。
② こころの働きを科学的に理解するための科学的思考力とデータ分析力を有する。
③ 教育とは何かについて、自身の考えをもち、人に伝えることができる。
授業への関与の程度、作成した資料、プレゼンテーションやディスカッションのパフォーマンス、課題に対するレポートの完成度によって評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『なぜヒトは学ぶのか―教育を生物学的に考える』 | 安藤寿康著 | 講談社現代新書 |
毎回の授業までに指定された箇所を、全員が読んでくること。各回の発表はグループワークによって行う。担当者グループでプレゼンテーションの準備を行い、WordまたはPower Pointで発表資料を作成する。
「マクロ社会心理学」「心理学研究法Ⅱ(心理調査計画法)」を合わせて履修することにより、理解が深まる。
履修者一人ひとりの積極的な参加を期待する。
LMSの本科目サイト内に、授業に関する情報を掲載する。履修者は毎週アクセスすること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス |
第2回 | 教育は何のためにあるのか? |
第3回 | 第一部 教育の進化学 第1章 動物と「学習」 1 知識によって生きる動物 |
第4回 | 2 知識の由来 |
第5回 | 第2章 人間は教育する動物である 1 教育によって学ぶ本能 |
第6回 | 2 文化的知識の創造・蓄積・学習におよぼす教育の意味 |
第7回 | 第二部 教育の遺伝学 第3章 個人差と遺伝の関係 1 教育と遺伝―残酷な事実? |
第8回 | 2 行動遺伝学とは何か―双生児法のロジック |
第9回 | 第4章 能力と学習 1 学力はどのように遺伝的か |
第10回 | 2 遺伝と環境の交互作用 |
第11回 | 3 能力には遺伝的基盤があることを認めたとき、どう考えるか |
第12回 | 第三部 教育の脳科学 第5章 知識をつかさどる脳 |
第13回 | 映画「GATTACA」視聴 |
第14回 | 総合討論 |
第15回 | <オンライン> 関連する文献の講読 |