担当者 | 工藤 則光教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [経済学科] | |
科目ナンバリング | ESS-205 |
歴史をすでに誰かによって与えられた過去の事実と誤解している人が多いが、歴史は時代・地域によって異なるものであり、そこに住む人々が作り出したものでもある。この講義ではヨーロッパ及び北アメリカ(欧米)における歴史の見方、つまり歴史観と歴史の書かれ方、つまり歴史叙述について古代から近世までを概観し、あわせて時代背景を説明する。具体的には、該当事項について高等学校学習指導要領(地理歴史編)に従いつつも、歴史学の研究成果に基づいて教科書には書かれていないが、歴史理解に必要である重要な側面をできるだけ紹介する。また、欧米の人々にとっては常識であっても、多くの日本人になじみの薄いこと、例えばキリスト教などのヨーロッパを理解するうえで欠かせない常識・背景についても解説する。
◎第14回はLMSで講義する予定である。
① 西洋史について基本的知識を獲得し、それらを説明できる。
② 高校世界史B(当然ながら世界史A)及び世界史探求(当然ながら歴史総合)の西洋史部分について自信をもって教えることができる。
③ 世の中の動きを歴史的に考えるための視点を獲得する。
小リポート 30%、中間テスト10%、期末テスト 60%。
① 小リポートは基本的に授業中のリアクション・ペーパー(原則毎回実施)のことである。
② 小テストは履修者数にもよるが、原則毎月実施する。主に教科書から出題する。
③ 期末テストは対面授業最終回(対面第14回目)とする。ただし、定期試験期間内となることもある。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 使用しない。 | ||
参考文献 | 『世界史との対話 70時間の歴史批評』全3巻 | 教職課程の学生には現役教員による次の著作の一読を薦める。 小川幸司 | 地歴社 |
参考文献 | 『最新世界史図説タペストリー 二十訂版』(2022年) | 教員を目指すなら次の高等学校用資料集の内容は理解しなければならない。 | 帝国書院※高校生時代に使用したならば、新たに購入する必要はない。 |
概説書、DVDなど理解を深めることができる教材を紹介するので、事前に読んだり見たりするとよい。また、現在日本や世界で起きていることに関心を持つこと。最低限一日1回はニュースをチェックして動向なりを押さえておくこと。この授業とは直接関係ないかもしれないが、色々な意味で過去と現在はつながっているので、意外な接点に驚くこともあるだろう。
①教科書として使用する『最新世界史図説タペストリー』は高校時代に用いた版でもよい。
②世界史教科書(A・B)を再読すること。
③履修人数によるが、グループワークなどの作業も行うこともある。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス:授業の目的と進め方、評価方法など。 はじめに:①「世界史」の新しい動向(特にグローバル・ヒストリー)と高校新課程 |
第2回 | はじめに:②西洋史概説の前提としてのヨーロッパ |
第3回 | はじめに:③歴史観 Ⅰ.古代の歴史観・歴史叙述 1.古代ギリシア |
第4回 | Ⅰ.古代の歴史観・歴史叙述 2.古代ローマ |
第5回 | Ⅰ.古代の歴史観・歴史叙述 3.古代ギリシア・ローマの歴史観・歴史叙述の特徴:まとめ |
第6回 | 特論:キリスト教についての基本知識① |
第7回 | Ⅰ.古代の歴史観・歴史叙述 4.キリスト教的歴史叙述の誕生 特論:キリスト教についての基本知識② |
第8回 | Ⅱ.中世の歴史観・歴史叙述 前提:中世ヨーロッパ史の概要(通説)とキリスト教史 中間テスト |
第9回 | Ⅱ.中世の歴史観・歴史叙述 1.キリスト教的歴史観 |
第10回 | Ⅱ.中世の歴史観・歴史叙述 2.世俗的歴史叙述 特論:人名の欧米史 |
第11回 | Ⅲ.近世の歴史観・歴史叙述 1. ルネサンス期 |
第12回 | Ⅲ.近世の歴史観・歴史叙述 2.プロテスタント的歴史観とその影響 |
第13回 | Ⅲ.近世の歴史観・歴史叙述 3.啓蒙主義的歴史観・歴史叙述 |
第14回 | 補論:課題図書・動画についての説明 ◎LMSによる講義 |
第15回 | まとめと期末テスト |