リスクと保険特講Ⅰ
担当者前川  正教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経済学研究科 経済学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

企業を取り巻く環境は、ITをはじめとする技術の革新、市場のグローバル化などに伴い複雑化・多様化しており、それゆえ企業が管理対象とすべきリスクは拡大の一途をたどっている。加えて企業におけるリスク管理に対する消費者、投資家、従業員等のステークホルダーからの関心は高まっている。このような事業環境の変化やステークホルダーの関心を踏まえ、企業はより高度なリスク管理体制を構築・運用していくことが求められている。リスクおよびリスクマネジメントの定義とリスクマネジメントの時代に即した変遷を確認し、その課題と方向性について学習することが授業のねらいとなります。講義形式を中心にしつつも、グループワークとプレゼンテーションを織り込み学生の主体的な取組みを促す授業運営とします。

授業の到達目標

①リスクやリスクマネジメントの定義を理解することができます。
②リスクマネジメントの基本知識を修得することができます。
③全社的リスクマネジメント(ERM)の基本的な考え方を説明することができるようになります。
④ISO31000リスクマネジメントフレームワークを説明することができるようになります。
⑤事業継続計画(BCP)の基本を理解することができます。

成績評価の方法および基準

①課題レポート(50%)と課題に対するプレゼンテーション(50%)の実施を通して総合的に判断します。課題(テーマ)については授業中に提示します。
②課題レポートとは別に、複数回行う個別のテーマに基づき、レポートをまとめてもらいます。その取組状況を勘案します。
③講義終了後に講義の内容を確認する上でLMSの課題提出機能を使用して確認チェックを実施し、その取組状況を勘案します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『初心者のためのリスクマネジメントQ&A100』小林誠[著]日刊工業新聞社
参考文献『リスクマネジメント要覧 理論と実例』MS&ADインターリスク総研[編著]経済法令研究会

準備学修の内容

事前事後学修に必要な時間は大学設置基準に則して算出すると15回の授業回数に対して60時間となります。その事前事後学修の主要な課題として次の点を指示します。

①講義で使用した資料は講義の翌日にはLMSにアップするので、復習を兼ねて資料を熟読して下さい。
②当日の講義内容の理解を深める上で確認チェックをLMSの課題提出機能を使用して次回講義迄に提出して下さい。
③個別のテーマに基づきレポートの作成を複数回行います。その準備をして下さい。
④課題レポートと課題に対するプレゼンテーション実施の準備をして下さい。
⑤講義内容に関連する参考文献・資料は授業の中で紹介します。その自主学習に取組んで下さい。

その他履修上の注意事項

①欠席及び公欠の扱いについては原則大学の規定にフォローして下さい。
②他の受講生の迷惑にならないように最低限の授業におけるマナーは厳守して下さい。
③受講に対してとくに対応が必要な場合(病気・ケガ・障害)は遠慮なく申し出て下さい。
④授業をよりよくしていく上での意見・感想・コメントも遠慮なく連絡下さい。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション-授業の進め方・成績評価の方法および基準・準備学修の内容等の概要説明
第2回旧来のリスクマネジメントの概要(1) リスクマネジメントという言葉
第3回旧来のリスクマネジメントの概要(2) リスクマネジメントの発展とプロセス
第4回現代のリスクマネジメントの概要(1) リスクマネジメントシステム構築のための指針
第5回現代のリスクマネジメントの概要(2) 全社的リスクマネジメント(ERM):COSO1
第6回現代のリスクマネジメントの概要(3) 全社的リスクマネジメント(ERM):COSO2
第7回現代のリスクマネジメントの概要(4) リスクマネジメントの国際標準化
第8回リスクマネジメント・プロセス
第9回ISO31000のリスクマネジメント・フレーム
第10回内部統制とコンプライアンス
第11回事業継続マネジメント(1) 歴史と背景・BCMの基本的な考え方
第12回特別講義(外部講師)
第13回事業継続マネジメント(2) 企業のBCMへの対応状況・BCMとリスクマネジメント
第14回課題レポートの提出および課題に対するプレゼンテーションの実施
第15回オンライン授業:LMSにコンテンツを掲載するオンデマンド形式で実施 7月22日予定