演習Ⅱ
担当者井上 一郎教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングSEM-302

授業の概要(ねらい)

新卒の就職活動という、人生に一度しかないチャンスを大いに活かして欲しいと考え授業を進めます。
就職活動のハウツーを指導するものではなく、自分の適性に合った企業の探し方、企業分析の基本の勉強、学生時代の過ごし方を徹底的に考えます。

講義は現状の就職活動環境について説明した上で、業界研究や仕事の種類、自己ピーアールや志望動機作成に当たってのポイント、そして当該企業のホームページや有価証券報告書の見方や成長性、収益性、安定性といった企業分析について述べて参ります。

個人個人によって、就職に対する考え方、そして熱意においても差があるので、よりゼミ員に沿った指導を模索する主旨で個人面談を授業中に取り入れます。個人面談はゼミ員がグループ討議をしている最中に、お一人お呼びして、一対一で面談をしていくつもりです。

グループ活動は、ゼミ員を3グループに分け、グループとしての対象企業を選定し、企業研究をして、就職候補先としてどう考えるのかを討議し、それら内容をパワーポイントを作成してグループ代表者が発表します。そして、グループ員各自が当該企業に向けた志望動機と自己ピーアールを作成して一人ひとり発表してもらいます。
これらグループ活動を通じて、コミュニケーション能力やグループ内での自分の立ち位置の認識、そしてブレゼンテーション能力といったものを培って欲しいと考えています。

就職活動は、情報収集とその的確な分析、そして戦略立案と積極的な行動によって結果が生まれてくるものであり、この醍醐味を理解し、チャレンジする姿勢を培っていただきます。
この授業は、私自身のメガバンク、証券会社、食肉卸売企業、資金決済企業そして医療機器メーカーにおける経営、経営企画、管理、営業といった実務経験に基づき、講義を行います。

授業の到達目標

まず、企業研究について勉強して、企業の成長性、収益性、安定性について分析出来るような知識を身に付けます。
そして、就職活動において主体性をもって、論理的な企業研究を通じて志望企業を絞り込んでいくことや、志望企業に対しての志望動機やどんな仕事に取り組んでみたいかといった自分の考え方を確立し、さらに自分の言葉で表現出来るといったところを到達目標にしたいと考えています。そして自分の将来を考え、就職活動に対するモチベーションを高めることが出来るようにします。

成績評価の方法および基準

①授業の聴講姿勢
②グループ活動の参加姿勢
③各課題提出レポート内容
④グループ活動発表姿勢と内容
⑤期末の小論文テスト=当日課題を与え、400字以上800字以内で小論文を提出、以上5項目を、総合的に評価します

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献業界地図東洋経済新報社東洋経済新報社
参考文献ざっくりわかる企業経営のしくみ遠藤功日本経済新聞出版社
参考文献知らないと損する経済とおかねの超基本1年生大江英樹日経ビジネス人文庫

準備学修の内容

以下各課題について、授業で説明の上、次回授業までに期限厳守でLMS上にレポート提出してもらいます。
①学生生活で力を注いだこと、あるいは学業で力を注いだことについて書いてみて、発表もお願いします
②自分の好きな仕事、あるいは取り組んでみたい仕事、将来のキャリア展望について、それぞれその理由
③志望企業10社以上リストアップと各社選定理由(業種、インターン有無、仕事内容と志望職種、採用スケジュール、その他)
④グループ活動の研究企業に対する志望動機
⑤グループ活動の研究企業に対する自己ピーアール
⑥グループ活動の研究企業の経営分析(成長性、安定性、収益性等)
⑦私が与えたテーマに対するレポート提出

その他履修上の注意事項

①企業分析、日本経済状況について強い興味を持っていること
②グループ討議等を通じて、グループに働きかける積極性や協調性を身に付けたいと考えていること
③プレゼンテーション資料の作成や発表技法等を学びたいと考えていること
④就職活動に役立つ企業研究手法を身に付けたいと考えていること

授業内容

授業内容
第1回前期で習得した内容の確認と反省、反省を踏まえ、その内容に関する講義スケジュールを検討。
前期のグループ活動内容も踏まえ、グループメンバーを入れ替え、各グループリーダーを決定。
学業で力を注いだことについて、あるいは学生生活で力を注いだことについて、を課題として400字以内でレポート提出
第2回学業で力を注いだことについて、あるいは学生生活で力を注いだことについて、各自が発表。一人3分以上5分以内が目途。自己PR作成の素材として原稿無しで、手振り身振りも含め、熱く自分をアピール。そして質疑応答。
ゼミ員全員からの質疑応答と、講評。
課題:前期で指導されたこと等を踏まえ、改めて各自就職志望候補先10社以上を作成。次回授業の前日18時までに各自就職志望企業候補10社以上を選定し、各社の業種やインータンの有無、採用スケジュール等、そして各社の簡潔な志望理由を記入したレポートをLMS経由で提出。
第3回学業で力を注いだことについて、あるいは学生生活で力を注いだことについて、各自が発表のつづきを実施します。
就職活動における企業研究の基礎知識として、「変わり続ける時代の企業経営」「経営理念と企業の価値観」、いずれも「ざっくりわかる企業経営のしくみ」遠藤功著(日経文庫)を参考図書として作成した資料を用い、講義します。
グループ討議:学業で力を注いだことについて、あるいは学生生活で力を注いだことについて自由にグループ討議をします。
第4回講義は志望動機の作成ポイントについてTworkと日本経済新聞就活探偵団記事(2019.4.24付)「会社に貢献できますか」志望動機の攻略法を資料配布の上、説明します。
グループ討議:各自作成の10社以上リストを持ち寄り、グループ毎研究企業を1社選定。
グループ毎、対象企業の企業理念、会社概要、事業内容、企業の特徴、他社との差別化、今後の業界や企業の方向性、人事・教育研修制度、求める人材像、仕事内容等を把握。
課題:就職活動等に関する新聞記事を使って課題を与えます。例えば記事の要約と意見をそれぞれ200字以内で書いてLMS経由レポート提出といった形です。提出期限は次回授業前日18時まで。
第5回グループ討議「選定企業の企業研究」
企業研究を踏まえた、志望動機と自己PRの作成についてグループディスカッション。グループメンバー全員がキッチリと意見を言うようにグループ長はリーダーシップを発揮。
個人面談を、グループ討議の最中、グループを抜け出して私と一対一で実施します。就職に対する考え方についての擦り合わせで、前期試験で記述していただいたグループ研究企業への志望動機や、現在志望する業種と職種について個別面談で確認し合います。時間を見つけて、出来る限り授業中に個人面談を全員に実施します。
課題:企業研究を踏まえて、各自志望動機と自己PRをそれぞれ400字程度で作成し次回授業の前日18時までにLMS経由レポート提出。
第6回グループ討議:選定企業の企業研究と各自の志望動機と自己PRについてディスカッション、次回発表に向け準備。発表者の決定、発表方法や内容の打ち合わせ、パワーポイント資料とUSBメモリー作成等。
第7回グループ発表各10分程度、グループ発表後、構成員各自が研究対象企業向けの志望動機を私との面接形式で発表。私は研究対象企業の人事部員の設定で模擬面接。発表に当たっては極力原稿を見ないように指導。ゼミ員は見学して面接の参考とする。
グループ発表と面接に関して講評。
第8回前回のグループ発表と、各自の研究対象企業向けの志望動機の私との面接を継続
第9回グループ討議:グループ討議:各自作成の10社以上リストを持ち寄り、グループ毎研究企業を1社選定。
グループ毎、対象企業の企業理念、会社概要、事業内容、企業の特徴、他社との差別化、今後の業界や企業の方向性、人事・教育研修制度、求める人材像、仕事内容等を把握。
第10回グループ討議:企業研究を踏まえた、志望動機と自己PRの作成についてグループディスカッション。グループメンバー全員がキッチリと意見を言うようにグループ長はリーダーシップを発揮。
第11回グループ討議:選定企業の企業研究と各自の志望動機と自己PRについてディスカッション、次回発表に向け準備。発表者の決定、発表方法や内容の打ち合わせ、パワーポイント資料とUSBメモリー作成等。
課題:企業研究を踏まえて、各自志望動機と自己PRをそれぞれ400字程度で作成し次回授業の前日18時までにLMS経由レポート提出。
第12回グループ発表各10分程度、グループ発表後、構成員各自が研究対象企業向けの志望動機と自己ピーアール、を私との面接形式で発表。私は研究対象企業の人事部員の設定で模擬面接。発表に当たっては極力原稿を見ないように指導。ゼミ員は見学して面接の参考とする。
グループ発表、面接に関して講評。
第13回前回のグループ発表と、各自の研究対象企業向けの志望動機と自己PRの私との面接を継続。
課題:今までの授業で特に役に立ったことと、要望や質問、その他について600字以内で次回授業の前日18時までにLMS経由レポート提出
第14回皆さんの役に立ったや要望や質問に対して、回答。
その他、質疑応答。
第15回ゼミ活動の到達目標達成度合いを確認する小論文テストを実施。
ゼミ活動1年間を振り返り、到達したことの確認と反省の打ち合わせ。
就職活動本番に向けて最後の確認を講義します。