労働法Ⅰ
担当者村上  文教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2017年度以前]
科目ナンバリングSOL-203

授業の概要(ねらい)

 労働法は、雇用されて働くうえで生じる様々な問題の法的解決を図ることを目的としている。個々の労働者と使用者との雇用関係を規律する雇用関係法、集団としての労働者(労働組合)と使用者との関係に関する労使関係法等の領域がある。雇用関係法は、働き方改革関連法が施行され、重要性が高まっている。労働法Ⅰでは、最初に総論を講義したうえで、雇用関係法を取り上げる。雇用関係法は、学生諸君にとって身近な領域であり(学生アルバイトも労働契約によって働く労働者である)、会社に勤めるときの雇用関係の基本ルールを学ぶことでもある。この基本ルールを学ぶことにより、労働者として職場で働くときに生じる問題に適切に対応できるようになることを目指す。

授業の到達目標

 ①労働法の基本的な知識を修得し、働くにあたってその知識を活用できる。
 ②労働法の基本的枠組みを理解するとともに、その背後にある考え方、問題点について考える力を修得する。

成績評価の方法および基準

試験(90%)、授業への貢献状況(10%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書プレップ労働法(第6版)森戸英幸弘文堂
参考文献労働法(第9版)水町勇一郎有斐閣
参考文献労働法(第13版)西村健一郎 安枝英ノブ有斐閣

準備学修の内容

 労働契約、就業規則、労働協約の意味についてよく理解して、要点をまとめること。
 配布資料やLMSに掲載した資料、授業中に紹介した厚生労働省のホームページ掲載の資料などをよく読み込むこと。

その他履修上の注意事項

 六法を持参のこと。労働法を理解するには、I、IIと継続して履修するのがのぞましい。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション-日本の労働の実態について学ぶ
第2回 労働法とは-    労働法がなぜ生まれ、なぜ必要なのかを学ぶ
第3回 労働法の当事者①- 「労働者」について学ぶ
第4回 労働法の当事者②- 「使用者」、「労働組合」について学ぶ(オンライン)
第5回 労働法の法源①-  労働契約、労働法規、判例法理、就業規則について学ぶ
第6回 労働法の法源②-  労働協約、労使慣行、労使協定について学ぶ
第7回 労働関係の成立①- 採用について学ぶ
第8回 労働関係の成立②- 採用内定、試用について学ぶ
第9回 労働関係の展開①- 配転について学ぶ
第10回 労働関係の展開②- 出向、転籍について学ぶ
第11回 労働関係の展開③- 懲戒について学ぶ
第12回 労働関係の終了①- 解雇について学ぶ
第13回 労働関係の終了②- 雇止め、退職をめぐる諸問題について学ぶ
第14回 労働条件の変更-  就業規則の変更、労働協約の改訂について学ぶ
第15回 まとめ 試験