考古学実習1-Ⅲ
担当者阿部 朝衛教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングARC-401

授業の概要(ねらい)

 考古学の主な研究対象は住居や墓穴などの遺構、土器や石器などの遺物である。これらの資料を記録し、活用するためにはさまざまな知識と技術が必要となる。そこで実際の資料をもとに、それら知識と技術を学ぶことを本科目の目的とする。
 前期では、帝京大学史学科で発掘調査した新潟県荒川台遺跡出土石器の観察・実測を行なう。その際、石器材料探索、石器製作実験も実施し、その結果と実際の遺物との比較をする。

授業の到達目標

1.石器の形・製作技術に関する基礎的知識を身につけ、石器の観察能力を修得する。
2.原石の採集から石器使用にいたる先史時代人の思考・行動パターンを理解する。

成績評価の方法および基準

授業計画の項目で作成した資料はすべてレポートとして提出し、それをもとに評価する。出席しないとレポートの作成は困難となる。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特になし
参考文献実習室の発掘調査報告書を適宜参照

準備学修の内容

博物館や遺跡などを見学し、様々な考古学資料を観察する

その他履修上の注意事項

実習室からの遺物や原図、機材の持ち出しは厳禁である。

授業内容

授業内容
第1回導入
第2回多摩川支流の 大栗川の河原で石器材料(チャート、ホルンフェルス、頁岩など)の採集
第3回石器製作実験(大栗川の石材の他、北海道白滝の黒曜石、山形県最上川の頁岩等を加える)
第4回石器使用実験・石材の観察(1)
第5回石材の種類の観察(2)
(オンライン授業)
第6回石器の観察(石核)
第7回石器の観察(剥片)
第8回石器の接合・観察(石核と剥片の関係の理解)
第9回石器の接合・観察(剥離の順番の理解、製作工程の理解)
第10回石器の実測(石器の観察、属性の抽出)
第11回石器の実測(背面剥離面構成)
第12回石器の実測(打面)
第13回石器の実測(腹面)
第14回実測した石器の位置づけを発掘調査報告書などで確認
第15回総括