西洋史籍講読5-Ⅳ
担当者石川 敬史教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングHEA-410

授業の概要(ねらい)

この西洋史籍購読では、西洋史の「異端」であるアメリカ史を近年の名著を輪読して透徹した理解を目指します。アメリカ合衆国は、西洋文明に端を発した国家ですが、必ずしも西洋にはない普遍性を持った独立した文明圏です。「特殊にして普遍的な超大国」がアメリカ合衆国と言えましょう。この授業を通して、アメリカの特殊性と普遍性を理解するとともに、「アメリカとは何か」を受講生の皆様と考えていきたいと思います。
前期・後期に分けて次の2冊のテキストを読みます。

授業の到達目標

アメリカ文明を形成した諸思想を学ぶことを通して、西洋文明論について透徹した見解を獲得する。
西洋史に必要な基礎教養を身につけ、自分で史料や文献を見つけ出せる自立した知性を涵養する。
広範な情報を咀嚼して、他者に説明する力を獲得し、ディスカッションを通して概念を明瞭にする訓練を積み重ねる。

成績評価の方法および基準

授業への参加姿勢、テキストの事前読み込み、授業での発言:50%
テキスト担当箇所の要約報告:25%
最終日に教員が提示するレポートの提出:25%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書不寛容論:アメリカが生んだ「共存」の哲学森本あんり新潮選書
参考文献反知性主義:アメリカが生んだ「熱病」の正体森本あんり新潮選書

準備学修の内容

その日の授業で読むテキストの該当箇所を必ず読み込んで、問題関心を持って授業に望んでください。
要約報告を担当する学生は、自分の読み方をレジュメにまとめて下さい(作成方法は、授業初日に教えます)

その他履修上の注意事項

各人、テキストは必ず購入してください。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
・授業の運営方針、テキストの概要の解説、単位取得要件の説明
第2回第一章「虚像と実像のピューリタン」講読(前半)
報告者の報告と議論
第3回第一章「虚像と実像のピューリタン」講読(後半)
報告者の報告と議論
第4回第二章「中世の寛容論」講読(前半)
報告者の報告と議論
第5回第二章「中世の寛容論」講読(後半)
報告者の報告と議論
第6回第三章「「異議申し立ての伝統」講読(前半)
報告者の報告と議論
第7回第三章「異議申し立ての伝統」講読(後半)
報告者の報告と議論
第8回第四章「政権当局とのせめぎ合い」講読(前半)
報告者の報告と議論
第9回第四章「政権当局とのせめぎ合い」講読(後半)
報告者の報告と議論
第10回第五章「誤れる良心と愚行権」講読(前半)
報告者の報告と議論
第11回第五章「誤れる良心と愚行権」講読(後半)
報告者の報告と議論
第12回第六章「建国者の苦悩」講読(前半)
報告者の報告と議論
第13回第六章「建国者の苦悩」講読(後半)
報告者の報告と議論
第14回第七章「異形者の偉業」講読
報告者の報告と議論
第15回エピローグ(LMSによるオンライン)
・総括授業と議論
・レポート課題の提示