担当者 | 塩谷 英一郎教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [外国語学科 仏・独・西・中・韓語コース(2017年度以降)] | |
科目ナンバリング | ENL-301 |
英語の語彙、意味、使い方に関して知見を深めます。ここ40年の間に言語学の一つの主流になった「認知言語学」と「語用論」の基本概念を紹介し、ことばを深く理解して運用する有力な感覚を身につけることを目標とします。
英語の語彙の様々な意味の広がり、語彙が複数の意味を持つことの基本原理の理解、英語の語彙の歴史的経過、典型的な意味と非典型的な意味、英英辞典などの活用、英文はどのように作られるか、構文や慣用句と文法はどのような関係なのか、英文法をイメージで捉える、ラネカーの認知文法理論(文法は認知の反映)、使い方やニュアンス(語用論)、日本語と英語の基本的な違い、に関して知見を深めます。講義と理解度チェック、応用課題などから成ります。
英語・日本語をはじめ、ことばについての新しい感覚が得られるものと思います。
認知言語学の基本テーマ、語の意味拡張、意味の微妙な違いと使い分け、意味変化、メタファー、メトニミー、多義性、英英辞典などの情報の活用、構文や文法の感覚的・認知的理解、ことばの類像性とオノマトペ、英語の主語と日本語の主語、英語と日本語の他動詞・自動詞の違い、などを理解して、英語・日本語などの理解に応用できるようにすることを目標とします。
毎回の課題提出55%、期末テスト45%で評価します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | ファンダメンタル認知言語学 | 野村 益寛 | ひつじ書房 |
教科書 | 認知言語学の大冒険 | 鍋島 弘治朗 | 開拓社 |
参考文献 | 英語の感覚・日本語の感覚 <ことばの意味>のしくみ | 池上 嘉彦 | NHKブックス |
参考文献 | 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学 | 西村義樹, 野矢茂樹 | 中公新書(電子書籍有り) |
参考文献 | 英日翻訳の技術 -認知言語学的発想! | 鍋島 弘治朗、 ブルックス マイケル | くろしお書房 |
参考文献 | 認知言語学入門 | F. ウンゲラー, H.‐J シュミット | 大修館書店 |
参考文献 | 認知言語学とは何か | 高橋 英光 (編集), 野村 益寛 (編集), 森 雄一 (編集) | くろしお出版 |
参考文献 | 言語の認知とコミュニケーション - 意味論・語用論、認知言語学、社会言語学 ― | 早瀬尚子, 吉村 あき子他 | 開拓社 |
テキストの該当箇所はよく読んで、解説に集中して、理解度チェックの exercises や発展 research 課題に取り組んでください。
授業の資料や課題はLMSをフル活用します。画面の小さいスマホでは見づらいかもしれません。iPadなどのタブレットまたはノートPC持参を推奨します。
「英語学入門Ⅰ、Ⅱ」を履修していると理解しやすいと思いますが、受講していない人は同時に受講することを勧めます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 認知言語学とは |
第2回 | 意味とは何か |
第3回 | 多義語、metonymy (換喩) と synecdoche (提喩) |
第4回 | 意味変化、metaphor, 概念メタファー |
第5回 | 典型例と意味拡張 |
第6回 | 文と「捉え方」について |
第7回 | 認知文法、文法とは何か |
第8回 | 構文文法 |
第9回 | 他動性、格文法 |
第10回 | メンタル・スペースと意味の融合 |
第11回 | 認知言語学の諸理論の関係 |
第12回 | 文法化 |
第13回 | 音象徴、onomatopoeia |
第14回 | 日英対照 |
第15回 | 総復習と最終的な理解度チェック |