卒業研究Ⅰ
担当者佐藤 高樹教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [初等教育学科 こども教育コース]
科目ナンバリングTHE-401

授業の概要(ねらい)

 本授業は、少人数ゼミの特色を生かし、教育学部の学生がこれまでの学修を通して耕した、自らの理論的・専門的な研究関心を掘り下げる学び、あるいは将来のキャリアを念頭に置いた自己像や教育観・社会観を探究していく学びを支援する。
 この演習では、教育(人間形成)を議論の足場としながら、深く社会・文化を捉える眼を養うべく、さまざまな題材を通して自由に議論を深めていく予定である。そのうえで学生各自が掘り下げたい個別テーマの研究の進展を支援する。

授業の到達目標

(1)「社会のなかの教育」「歴史のなかの教育」といった広い視野から、日本の社会が有する問題構造を捉えることができる。
(2)自分が興味を持つ分野の研究成果(著書や論文記事)の内容を的確に読み取ることができる。加えて、その論旨を他者にわかりやすく口頭で説明できる(レビューする力がある)。
(3)関心のあるテーマ以外にも広く社会・文化への関心を持ち、討論に積極的に参加し、建設的な議論へと導くことができる。

成績評価の方法および基準

 授業参加度(リアクション・ペーパー、授業中の発言など)40%、提出物(レジュメ、レポート)60%、および報告プレゼンのパフォーマンス(+加点)に基づいて、総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『風の谷のナウシカ』(全7巻)宮崎駿徳間書店
教科書※その他、関連する文献・論文・雑誌記事などを検討資料として適宜選択し、受講生の報告をふまえながらその内容を検討していく。
参考文献

準備学修の内容

 受講生には、テキストや検討資料について自分の意見を発言してもらう予定である。発表に必要なレジュメの作成方法なども学ぶことになる。積極的な参加なくしては、ねらいは達成されない。授業外での自主的な学びを通して構築した自分の見解を持ち寄りながら、授業に参加してほしい。

その他履修上の注意事項

 この授業は「講義」ではなく「演習」ある。学生の主体的な授業参加~調査・発表・討議~が中心となる。自らすすんでたくさんの文献を読み漁ってほしい。
 多様な情報に支えられた報告資料の作成、参加者(学生・教員)に有益な学びをもたらす綿密な発表への意識を求めたい。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション: メンバー自己紹介、履修上の注意、ゼミ運営方針についての意見交換
第2回昨年度卒論、3年生レポートのふり返り: 研究テーマ確定に向けた議論
第3回レポート・論文の書き方(1): 問いの立て方とテーマ設定、情報の集め方
第4回現代教育(人間形成)に関する理論的・実践的課題についての基礎的理解
第5回テキスト精読(1): 概要(あらすじ)の確認と議論したいポイントの抽出
第6回テキスト精読(2): 著者・作品に関連する情報の収集、意見交換
第7回テキスト精読(3): 論点の確認と議論① 作品の舞台をめぐって
第8回テキスト精読(4): 論点の確認と議論② 人物像をめぐって
第9回4年生卒業研究中間報告と討論
第10回テキスト精読(5): 問題設定と議論①〈自然と人間〉
第11回テキスト精読(6): 問題設定と議論②〈政治と宗教〉
第12回テキスト精読(7): 前期到達点の確認、意見交換
第13回レポート・論文の書き方(2): アウトライン作成、資料調査について(LMS)
第14回教育の論点を深める:感染症と教育をめぐって
第15回まとめの討議
(※受講生の人数や問題関心の実態・要望に応じて、授業計画に変更を加えることがあります)