担当者 | 品川 仁美教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [法律学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | CIL-315 |
現代において、会社は社会経済の中心的な存在である。会社と聞くと、なにか新聞のむこうの遠い世界のように感じるかもしれないが、実際のところ会社は我々のごく身近にある存在である。たとえば、我々が日々通い詰めているコンビニエンスストアも会社であり、また多くの学生が将来就職する先も会社である。
これらの実は身近に存在している会社が、映画やドラマになるようなドラマティックな状況に巻き込まれることがある。いわゆるM&Aと呼ばれる企業買収の場面や、企業再編の場面である。
このような問題は、日々のニュースの中でよく見かけるのだが、その法律上の概念や規定については、時間の関係でなかなか会社法Ⅰ・Ⅱでは扱えない。
本講義では、日経新聞等でよく目にするであろう「企業再編」および「コーポレート・ガバナンス」について集中的に取り扱う。具体的には企業再編・コーポレート・ガバナンスに関する解説をした上で、その週に起こった関係ニュースを読み、ニュースに関するディスカッションを行う。
応用的な内容も含まれるため、会社法Ⅰ・Ⅱをすでに履修している、もしくは並行して履修していることを前提として授業を行う。授業では積極的な発言を求める。
①企業再編に関する様々な制度について、基本的な知識を得て、説明することができる。
②コーポレート・ガバナンスに関する様々な制度の違いについて、自分の言葉で説明することができる。
③授業で扱った重要なニュースについて、理解し説明することができる。
授業内の貢献度(発言及び出席):20%
授業内試験:80%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『会社法(LEGAL QUEST)』(第5版、2021) | 伊藤 靖史、大杉 謙一、田中 亘、松井 秀征 | 有斐閣 |
教科書 | 『ビジネス法務の理論と実践』(2019) | 松嶋隆弘・鬼頭俊泰編著 | 芦書房 |
参考文献 |
教科書の該当箇所を読み、授業で扱う内容について簡単に理解しておく。
毎日、日経新聞に目を通し、授業に関係するニュースを探して、意見や質問をまとめてくる。
会社法Ⅰ・Ⅱを履修済み、もしくは並行して履修していること。
きちんと毎回出席することを重視する。
六法は必ず持参すること。
授業中の私語等、迷惑行為は慎むこと。
授業で配布したレジュメ等は、事後的に配布することはしない。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス |
第2回 | 敵対的買収①買収の意義、友好的買収と敵対的買収 |
第3回 | 敵対的買収②敵対的買収の意義、敵対的買収の問題点 |
第4回 | 敵対的買収③グリーンメーラー |
第5回 | 敵対的買収④買収防衛策 |
第6回 | 敵対的買収⑤日本の買収防衛策について(ニッポン放送事件、日本技術開発事件) |
第7回 | 敵対的買収⑥事前警告型防衛策 |
第8回 | コーポレート・ガバナンス①総説 |
第9回 | コーポレート・ガバナンス②会社の機関設計(従来型) |
第10回 | コーポレート・ガバナンス③会社の機関設計(指名委員会等設置会社) |
第11回 | コーポレート・ガバナンス④会社の機関設計(監査等委員会設置会社) |
第12回 | コーポレート・ガバナンス⑤歴史と近年の流れ |
第13回 | コーポレート・ガバナンス⑥二つのコード |
第14回 | コーポレート・ガバナンス⑦海外のコーポレート・ガバナンス |
第15回 | まとめと授業内試験 |