担当者 | 佐々木 知子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [政治学科] | |
科目ナンバリング | CRL-304 |
後期は主に、前期で勉強した「捜査」→「公訴の提起」の後の「公判手続」以降を扱います。裁判は事実認定及び刑の量定の二本柱で成り立っており、事実認定の方法として証拠法を学ぶことになります。
私は検事歴15年に加えて弁護士歴も18年に及び、公判では検察官及び弁護人の双方を経験しています。刑事訴訟は裁判員裁判(及び公判前整理手続)の導入によって大きく変わりましたが、裁判員裁判は全体の1~2%と極めて少ないのが現状です(耳目を集める殺人事件等はすべて裁判員裁判ですが)。片や通常事件の公判手続は従来とほとんど変わらず、公判前整理手続もほぼありません。そのことは授業中に何度も触れているのに、最後までこの二つを混同したままの人が多くて、とても残念です。
書く力を重視しており、最後の授業内試験は論述式2問形式で実施し(レジュメ・指定参考書持ち込み可)、その模範答案・コメントはLMSにアップします。なお途中、中間試験をオンラインで実施し、答案を作成して送付してもらう予定です。学生にも是非、積極的に取り組む姿勢を持ってもらいたいと思います。
刑事訴訟法に関する基本的な知識を持ち、日々起こる事件の流れが分かり、人に説明できるようになること。
最後の授業内試験(論述式2問)の採点結果によって、成績を評価します(S10%以内、A~C各30%予定だがBが多くなる傾向あり。Dは例外的)。出席回数を受験資格としないし、出席点を加味することもしませんが、これまでの経験からして出席状況の良い学生ほど試験の点も高く、従って成績も良いので、自分のために出席を心がけて下さい。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | なし。私がレジュメを作成し、LMSにアップします。 | ||
参考文献 | 『刑事訴訟法講義(第7版)』 | 池田修・前田雅英著 | 東京大学出版会 |
配布レジュメ、参考書で予習・復習してください。
刑法総論はもちろん刑法各論も履修しておいてください。刑事訴訟法Ⅰも履修しておくこと。
予習・復習をし、主体的に授業に参加すること。授業の最後15分を質疑応答に充てており、質問大いに歓迎です。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 前期試験の講評(模範解答・コメントを事前にLMSにアップします) 第4編 公判手続①──第1章 公判の準備 1総説 |
第2回 | 同②──2公判前整理手続 3公訴提起後の捜査 |
第3回 | 同③──4公訴提起後の勾留・保釈 第2章 公判の構成 1当事者 |
第4回 | 同④──2公判の進行 3訴訟指揮 第3章 訴因の変更 1訴因の変更 |
第5回 | 同⑤──2訴因変更の可否 3訴因変更の要否 |
第6回 | 同⑥──第4章 公判期日の手続 1 冒頭手続 2証拠調べ手続 |
第7回 | 中間試験(論述式2問)実施。オンラインで金~日曜に適宜作成し、送信してもらいます。ただし進行によって日程は1回程度ずれるかもしれないので、授業に出席してフォローしてください。 |
第8回 | 上記の模範解答・コメントをLMSにアップし、復習を兼ねて解説する。 公判手続⑦──3 証拠調べの実施 |
第9回 | 同⑧──4 論告・弁論,弁論の終結・再開 |
第10回 | 同⑨──7 簡易公判手続・即決裁判手続 8 裁判員制度 |
第11回 | 同⑩──第5章 犯罪被害者への配慮 第5編 証拠法①──第1章 総説 |
第12回 | 同②──第2章 自白法則 |
第13回 | 同③──第3章 伝聞法則とその例外 |
第14回 | 同④──第4章 共同被告人の証拠、第5章 証拠の許容性 第6章 事実の認定 |
第15回 | まとめと授業内試験(範囲は中間試験以降) |