茶道文化論
担当者鬼頭  誠教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングJLT-105

授業の概要(ねらい)

 茶道は、日本の伝統的な生活文化・精神文化が総合的に様式化された人間交流の技(わざ)・術(すべ)です。日本人の食、建築、工芸、芸術、意匠、哲学、宗教、教養、学びの最高エッセンスが満載された世界です。「お茶は苦い」「正座がつらい」といった先入観から解放され、教養ある国際人となるための近道として、茶道の世界を体験する機会を提供します。座学を中心としつつ、実技的な稽古も併せて指南します。

授業の到達目標

茶道文化の歴史的、哲学的、芸術的な基礎知識を修得できる。
客としての茶道実践の基礎(動作)を身に着けられる。

成績評価の方法および基準

 自由提出の感想文、研究・調査レポート、講義内での討論内容で50%、授業内試験に代わる課題レポート50%等により総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書「茶の本」【英文収録】岡倉天心著・桶谷秀昭訳講談社学術文庫
参考文献「男子の茶の湯ことはじめ」堀内議司男原書房
参考文献「本のお茶」川口葉子角川文庫

準備学修の内容

 茶道に関連する教科書(岡倉天心著「茶の本」)、参考書を読み、毎回授業の該当個所を予習する。講義内容の理解を促進する手段として、実技「茶道」(水曜3,4限 単位認定なし クラブ棟5階)の履修も推奨する。

その他履修上の注意事項

茶道未経験者の履修を勧めます。

授業内容

授業内容
第1回 第一章「人情の碗」(岡倉天心著「茶の本」から)を読み解く  実技指導(畳にすわる)
第2回 茶碗を回すがお茶ですか 正座は1分でいいのでは  実技指導(お辞儀の作法)
第3回 第二章「茶の流派」(岡倉天心著「茶の本」から)を読み解く  実技指導(居ずまい)
第4回 スローフードと気づき お茶の習俗 お茶と環境  実技指導(戸の開け閉め)
第5回 第三章「道教と禅道」(岡倉天心著「茶の本」から)を読み解く  実技指導(歩き方)
第6回 日本人の心の底に潜むかんながらのみち 清めるとは  実技指導(扇子の使い方)
第7回 第四章「茶室」(岡倉天心著「茶の本」から)を読み解く  実技指導(墨蹟を読む)
第8回 ブルーノ・タウト著「日本美の再発見」(岩波新書)から 広間と小間  実技指導(定家様をまねぶ)
第9回 第五章「芸術鑑賞」(岡倉天心著「茶の本」から)を読み解く  実技指導(茶碗をめでる)
第10回 音への感性 光への感性 香りへの感性  実技指導(お菓子をいただく)
第11回 第六章「(茶道における)花」(岡倉天心著「茶の本」から)を読み解く  実技指導(花をめでる)
第12回 会席と宴会  永昌庵における実技指導(お茶をいただく)=受講生の数により予定変更の可能性があります
第13回 第七章「茶の宗匠たち」(岡倉天心著「茶の本」から)を読み解く  実技指導(お礼)
第14回 (オンライン授業)茶の流派(珠光、紹鴎、利休、織部、遠州……)  実技指導(流儀ごとの作法のいろいろ) 
第15回 まとめと授業内試験に代わるレポート(複数課題の中からテーマを1つ選ぶ)