担当者 | 中田 好泰 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [法律学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | CIL-403 |
この授業は、教科書の設問を検討することにより、具体的な事例を分析する能力を高め、公務員試験などの各種資格試験に対応できる力を養うことを目的しています。
取り扱う分野は、民法の債権総論から契約総論にかけてです。債権総論や契約総論は抽象的な議論が多いことから基礎知識を板書して確認しながら進めていくことに重点を置きます。
また、LMSに、教科書の各設問に関する答案例や参考判例を事前に表示します。授業では、私が作成した答案例を批判的に検討することで皆さんの答案作成能力の向上を目指します。
なお、授業を進めて行く中で、適宜、民事裁判や弁護士活動の実際についても言及します。
① 具体的な事例に対して条文や原理原則を当てはめて分析し解決する能力を身に付ける。
➁ 分析結果を踏まえて答案として形にする能力を身に付ける。
③ 知識の整理と確認を行うことによって公務員試験などの各種資格試験に対応できる能力を養う。
定期試験(100パーセント)で判断するのが基本です。試験の形式は、①正誤問題(4問)、②簡潔な事例問題(1問)を出題します。正誤問題では知識の正確性を確認し、事例問題では事例の分析能力を問うことが主眼となります。なお、試験に際しては、教科書・ノート・六法・電子辞書などの持込みを全て許可しています。
ただ、一昨年と昨年度は、コロナ禍の影響もあり、LMSで事例問題を課題としてレポートを作成していただきました(A4のレポート用紙3枚程度)。今年度も諸般の事情に配慮し、皆さんの意見も伺ったうえで対処する形で進めます。
定期試験の実施内容に関しては、授業中に適宜言及します。また、LMSの「連絡事項」でもお伝えしますので、確認を怠らないようお願いいたします。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | Law Practice 民法Ⅱ【債権編】(第4版) | 千葉恵美子・潮見佳男・片山直也編 | 商事法務 |
参考文献 | 民法判例百選Ⅱ 債権〔第8版〕(2018) | 潮見佳男・森田宏樹編 | 有斐閣 |
教科書ではテーマとなる設問が各項目毎に記載されています。この設問は実際の裁判例をモデルとして作成されており、世の中で生起する現実のトラブルを感じ取る上で非常に有益です。そこで、この設問を半ば小説のように読み込んで授業に出席していただきたいと思います。民法の実力の1つに事例設定能力が挙げられますが、教科書の設問の読み込みはこの事例設定能力の向上に最適といえるからです。
また、LMSに答案例や参考判例等を予習のため事前に表示します。この答案例をたたき台にしてご自身でも答案構成を行っていただくことは答案作成能力を高める上で非常に役立つと思います。
① 各種資格試験への対応に配慮していますが、事例分析能力上と答案作成能力の向上を目指していますので、一般的な法的感覚を磨くことを目標とする学生諸君の参加を希望しています。
② 授業中は教科書の重要な箇所について適宜言及します。定期試験は教科書の重要箇所のチェックと板書内容を記載したノートで十分対応できるよう配慮していますので、その点に留意して授業に臨まれることを希望します。
③ LMS上に、教科書の問題の抜粋、答案例、参考判例を掲載します。授業には教科書、六法、答案例を必ず持参していただきたいと思います。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス 教科書や定期試験の実施方法等について説明をします。その後、教科書の設問を利用して模擬的な授業を少し行う予定です。実際の授業のイメージを皆さんに持っていただくことが目的です。 |
第2回 | 事情変更の原則(事情変更の原則の意義~事情変更の原則の適用) |
第3回 | 契約交渉の一方的破棄(契約交渉の一方的破棄に対して課される責任の要件と効果~責任が認められた場合の事後処理) |
第4回 | 安全配慮義務違反(責任追及の法的構成~安全配慮義務違反の損害賠償の法的効果) |
第5回 | 特定物売買と手付(手付の性質~手付解除の方法~履行の着手) |
第6回 | 種類債務の履行の提供と受領遅滞①(受領遅滞の意義~引取義務と契約解除) |
第7回 | 種類債務の履行の提供と受領遅滞②(種類債務の特定の意義~種類債務の特定と履行の提供の相違~種類債務の特定と危険の移転~受領遅滞と危険の移転) |
第8回 | 債務不履行における損害賠償の範囲(履行に代わる損害賠償の請求~判例の考え方・判例法理の整理~判例とは異なる考え方) |
第9回 | 解除の要件①(契約解除が認められるための要件~債務不履行が債務者の責めに帰することのできない事由によるものであるとき) |
第10回 | 解除の要件②(債務不履行が軽微であるとき) |
第11回 | 解除と原状回復・損害賠償(解除に伴う原状回復、使用利益の返還および損害賠償~滅失した本件機械に代わる価額返還~使用利益の返還) |
第12回 | 売買の危険負担①(売買における危険負担~債権者主義の不都合~目的物支配の内容) |
第13回 | 売買の危険負担②(他人物売買と危険負担~二重売買と危険負担) |
第14回 | 総復習① |
第15回 | 総復習② |