ジャーナリズム論Ⅱ
担当者阪本 博志教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [社会学科]
科目ナンバリングSOC-108

授業の概要(ねらい)

 この授業は、本学科のディプロマポリシーのうち、「社会の問題を発見し、社会を構想することができる」をねらいとするものである。

 「ジャーナリズム論Ⅰ」に続き、近現代日本の活字ジャーナリズムを、その時代の社会的背景とともに理解・把握する。
 戦後の雑誌は、とくに総合雑誌と大衆娯楽雑誌、週刊誌をとりあげる。週刊誌においては、重要な論考である加藤秀俊「中間文化論」(『中央公論』1957年3月号)を読むとともに、高度成長期における重要な文化人である、大宅壮一(1900~1970)と松本清張(1909~1992)の活動を学ぶ。
 「ジャーナリズム論Ⅱ」受講希望者は、「ジャーナリズム論Ⅰ」の履修が望ましい。

授業の到達目標

①近現代日本の活字ジャーナリズムについて、社会的背景との関係とともに理解する。
②上記①をとおしてさまざまなメディアの特性を学ぶことで、メディアリテラシーを持って情報を分析できる力を身につける。

成績評価の方法および基準

提出物 20%
期末試験 80%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書「中間文化論」(初出は『中央公論』1957年3月号)加藤秀俊「加藤秀俊データベース」掲載のものを印刷・配布する。
参考文献『増補 論壇の戦後史』奥武則平凡社ライブラリー
参考文献『『平凡』の時代――1950年代の大衆娯楽雑誌と若者たち』阪本博志昭和堂
参考文献『大宅壮一の「戦後」』阪本博志人文書院
参考文献『清張 闘う作家――「文学」を超えて』藤井淑禎ミネルヴァ書房

準備学修の内容

 授業中に指定するテキストの範囲を読んでおくこと。また授業中に実施する「確認プリント」(詳細は、1回目の授業で説明する)に向けての準備をすること。

その他履修上の注意事項

①受講者には、毎回リアクションペーパーへの記入を求める。そこにあらわれた受講者の興味関心等によって、内容の調整をすることがある。
②成績評価の方法および基準は、対面授業を想定してのものである。遠隔授業になった場合、比率を変えることがある。そのときには決め次第、授業中に告知する。
③「ジャーナリズム論Ⅱ」受講希望者は、「ジャーナリズム論Ⅰ」の履修が望ましい。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回近代日本の活字ジャーナリズム(1)
第3回近代日本の活字ジャーナリズム(2)
第4回近代日本の活字ジャーナリズム(3)
第5回1950年代~1960年代の総合雑誌・週刊誌・大衆娯楽雑誌(1)
第6回1950年代~1960年代の総合雑誌・週刊誌・大衆娯楽雑誌(2)
第7回1950年代~1960年代の総合雑誌・週刊誌・大衆娯楽雑誌(3)
第8回加藤秀俊「中間文化論」(『中央公論』1957年3月号)を読む(1)
第9回加藤秀俊「中間文化論」(『中央公論』1957年3月号)を読む(2)
第10回加藤秀俊「中間文化論」(『中央公論』1957年3月号)を読む(3)
第11回大宅壮一(1) 1950年代~1960年代にかけての活動
第12回大宅壮一(2) 立花隆「田中角栄研究――その金脈と人脈」(『文藝春秋』1974年11月号)をめぐって(オンライン)
第13回松本清張(1) 推理小説ブームと光文社「カッパブックス」
第14回松本清張(2) 「中間文化」の拡大とその活動の展開
第15回これまでのまとめをおこなう