発達障害教育授業研究
担当者爲川 雄二教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [教職研究科]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

【教育と医療の連携】関連科目

学校教育における発達障害児への支援は、障害の特性を理解した上での授業づくりが必須である。この授業では、発達心理学、認知心理学、行動分析学、発達障害研究、脳科学等の学際的な立場から、障害特性をふまえた授業づくりについて、演習を通して指導方法の工夫や教材の作成などについて理解し、より効果的な授業方略への視点を持つための知見を深める。その上で、通常学級の授業づくりや学級経営を考えるにあたっての方向性について考察を深める場とする。
さらにこの授業では、学外の特別支援学校等施設やイベント(関連行事)の視察を通じて、発達障害教育の現状について示唆を得て考察を深める機会を複数設ける。

当授業では、次の内容について適宜取り上げ、教育と医療との連携の視点を養う。
地域医療と学校との連携/コロナ禍と特別支援教育/発達障害と心身症(情緒)/メディア依存とゲーム障害/特別支援教育における余暇活動支援

授業の到達目標

各種発達障害の特性を理解して、具体的な事例を通して指導の工夫ができるようにするほか、授業における適切な配慮や指導について理解できるようにする。

成績評価の方法および基準

授業態度(30%)・演習での発表(40%)、レポート(30%)で総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『入門特別支援学級の学級づくりと授業づくり ―初めての特別支援学級担任のために』佐藤曉(著)学研プラス
参考文献

準備学修の内容

(1)自己の担当でない発表回についても予習して、授業で疑問点を提示できるようにする。
(2)レポート課題等は期日を守って作成・提出する。

その他履修上の注意事項

演習は受講者間で各回を分担して、発表と質疑討論の進行を行なう。各自1回以上はLMSでの演習を実施すること。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス(講義)
授業全体のオリエンテーションとして、発達障害の定義と学校教育での問題点・演習の進め方・発表の内容と方法等を講義し、演習における分担を決定する。
第2回環境整備(演習)
新学期前における学習環境の整備について、発達障害教育の視点から演習する。
第3回(学外)国際福祉機器展視察
障害児者支援に関する福祉機器の展示会視察を通じて、学校教育における発達障害児者支援の在り方について示唆を得る。
第4回(LMS)国際福祉機器展視察のふり返り
視察をふり返り、発達障害教育への示唆について考察を深める。
第5回授業づくり・学級づくり(演習)
授業設計・教材設計と学級集団のつくり方について、発達障害教育の視点から演習する。
第6回自立活動の指導(演習)
自立活動の指導について、発達障害教育の視点から演習する。
第7回(学外)知的障害特別支援学校視察
知的障害特別支援学校の視察を通じて、発達障害教育への示唆を得る。
第8回(学外)肢体不自由特別支援学校視察
肢体不自由特別支援学校の視察を通じて、発達障害教育への示唆を得る。
第9回特別支援学校視察のふり返り
2校の特別支援学校視察をふり返り、発達障害教育への示唆について考察を深める。
第10回保護者との関係(演習)
保護者との関係について、発達障害教育の視点から演習する。
第11回「困り感」の理解と指導(演習)
発達障害児が抱きがちな「困り感」について、その理解と指導の在り方について演習する。
第12回交流及び共同学習(演習)※同日の「交流及び共同学習実践研究」と合同
交流及び共同学習について、発達障害教育の視点から演習する。
第13回学校行事の指導(演習)
学校行事の指導について、発達障害教育の視点から演習する。
第14回次年度への引き継ぎ(演習)
児童生徒の指導に関する次年度への引き継ぎについて、発達障害教育の視点から演習する。
第15回まとめ