担当者 | 長谷 浩教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | MAT-101 |
「2次方程式なんて社会に出て使わないので」「学ぶ必要はない」といったことを言われることがあります。残念ながら前半はその通りです。本講義の担当者は企業に20年以上勤務しましたが、確かに2次方程式を解いたことは一度もありませんでした。しかし一方で、数学を「学んだ経験」は実社会において大いに役に立ったことも事実です。数学というと、多くの皆さんは計算の学問、という印象を持たれていることが多いかと思われますが、この講義では、数学の別な側面に光を当てたいと思っています。それは、「見えないものを視る力」、もう少し学問的な言葉で言えば、抽象化のご利益、という側面です。社会に出て役に立ったのは、この「見えないものを視る力」でした。ぜひ皆さんにもその数学の持つ力を伝えたいと思っています。
前半の題材は主に高校までの数学の範囲の中から選び、歴史的なエピソードも織り交ぜつつ、ゆっくりと初歩の段階から解説していく予定です。また後半では、実社会でどのように数学が生かされているかの事例も紹介しようと思っています(事例紹介は、計算や証明は無しの「お話」にとどめる予定です)。高校までのどこかの段階で数学はつまらないと思ってしまった人達、あるいは苦手意識をもってしまった人達で数学に再チャレンジをしてみたい、という方々の参加を歓迎します(受験数学が得意だった方々にとっては少し退屈な時間が多いかも知れません)。
いくつかの数学的トピックスについてその意味や動機付けを学び、加えて、実社会における数学活用事例を学びます。身の回りの事例について、数学という学問がもたらすご利益をイメージできるようになることを目標とします。
授業中の小テスト50% 期末試験50%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 |
複数回、授業の終わりに授業を聞いていれば容易に解答できるレベルの小テストを行います。この小テストを材料に授業後、復習を行って下さい。
受講人数、状況に合わせて講義計画を若干変更することがあります。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 講義ガイダンス |
第2回 | 身近な「見えないものを視る」事例の紹介(割り算、濃度等) |
第3回 | 変化するものをどうとらえるか-関数の導入- |
第4回 | 正比例、反比例、多項式関数 |
第5回 | 指数関数 |
第6回 | 小数と対数関数 |
第7回 | 前半まとめ |
第8回 | 数列(等差数列) |
第9回 | 数列(等比数列) |
第10回 | <オンライン>数列の和の計算のアイディア |
第11回 | 計算の記号に慣れる - 記号のご利益 - |
第12回 | 実社会における数学の応用事例紹介1(様々な推定やシミュレーション) |
第13回 | 実社会における数学の応用事例紹介2(様々な推定やシミュレーション) |
第14回 | 実社会における数学の応用事例紹介3(AI概論) |
第15回 | まとめと期末テスト |