文化人類学Ⅰ
担当者渡部 瑞希教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [史学科]
科目ナンバリングCUA-201

授業の概要(ねらい)

 グローバル化が進む今日、我々は、自身とは全く異なる文化や慣習をもった人びと接しうまく付き合っていく必要がある。他者の文化や慣習は、好奇心をそそられるものも多いが、それらは同時に、驚愕や嫌悪の対象にもなりえる。文化人類学は、そうした一見、理解不能な「異質な他者」の文化や生活を研究することで、我々の常識や「当たり前」を疑い、文化の多様性を許容しようとする学問である。そこに、異質な他者とうまく付き合っていく術がある。
 本講義では、文化人類学の基本的な視点を学習したうえで、姻戚・親族、ジェンダー、セクシュアリティ、宗教や儀礼など、さまざまなトピックに添って人間の多様性を理解し、皆さんが他者とよりよいコミュニケーションを築く術を学習する

授業の到達目標

・自己の考え方・視点を絶対視することなく、常に物事を客観的に見る視野を養う
・文化の多様性について自分なりの意見をもてるようになる
・偏見を排し、異文化理解のセンスを磨く

成績評価の方法および基準

・毎回の講義後に行う確認テスト(40%)と学期末の最終試験(60%)を総合的に評価する。
・確認テストは、毎回の講義の内容に即して2問~3問(主に選択肢問題)出題する
・対面授業の場合、最終試験は持ち込み「不可」であるが、6割程度を確認テストの中から出題する。そのため、確認テストの内容を理解していることが求められる。
・履修人数多数でオンライン講義になった場合、最終試験はオンラインの持ち込み「可」で実施する。その際、確認テストからの出題は3割程度とする。
・オンライン講義になった場合、確認テストの受講で出席管理を行うものとする

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献よくわかる文化人類学綾部恒雄他ミネルヴァ書房

準備学修の内容

講義ごとにレジメを配布します。レジメはLMSにアップロードするので、欠席者は自身でレジメをコピーし試験に備えること

その他履修上の注意事項

・確認テストはLMS上で行います。LMSの操作に慣れておくようにしてください
・オンライン授業日は、第8回講義です。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
本講義の進め方、成績のつけ方、日程、講義スケジュールに関する説明等
第2回文化とは何か?
誰もが知っている「文化」という言葉。でも以外と知らない文化の深い意味とは?
第3回文化を巡る差別と闘争
文化によって引き起こされる諸問題を歴史から解き明かす
第4回他者の文化を理解する
「文化相対主義」という考え方から、異質な他者を理解する態度を学習する
第5回異文化コミュニケーション
コミュニケーションとはどのように成立可能なのか?さまざまな文化におけるコミュニケーションのルールとはどのようなものか?
第6回婚姻と家族①
人間にとって結婚とは何か?家族をつくるとはどのような意味があるのか?
第7回婚姻と家族②
血のつながりだけではない親子の多様なあり方とは?
第8回確認テストの解答と解説①―オンライン講義
第2回~7回までの確認テストの解答と解説
第9回ジェンダーとセクシュアリティ①
男らしさ、女らしさとは何か?
第10回ジェンダーとセクシュアリティ②
多様化する性のあり方、LGBTと「第三の性」とは何か?
第11回儀礼論
結婚式、お葬式、成人式。人間はなぜ儀礼を必要とするのか?
第12回宗教と信仰①
チベットの死生観
第13回宗教と信仰②
日本の死生観
第14回確認テストの解答と解説②
第8回~13回までの確認テストの解答と解説および試験対策
第15回最終試験とまとめ