担当者 | 渡部 瑞希教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [資格科目] | |
科目ナンバリング | CUA-102 |
本講義では、インド・ネパール、東南アジア、中央アジア、ヨーロッパ諸国の多様な制度や慣習、規則と日本のそれらを比較しながら、望ましい人間関係とはなにか、働くとはどういった意味があるのか、自由とはなにか、「わたし」とは何者なのかなど、皆さんにとって関心の高い現代的な問題を文化人類学の知見に基づき丁寧に解説していく。
こうした知識を得ることによる本講義の狙いは、皆さんが自分自身の生き方や人生について深く考えられるようになることである。たとえば、さまざまな国の働き方を見て「自分はどういった働き方をしたいのか」、ポリアモリーの人びとの実践から「自分はどういった愛し方をしたいのか」など、「自分ならどうするか」ということを考えてほしいと思う。皆さんが何者かを教えてくれるのは「異質な他者」に他ならない。そうしたことを理解することで、他者を知り理解することの重要さを認識することができるようになる。
・本講義で扱うさまざまな異文化について知り、説明できる
・他者とどう折り合いをつけて生きていくか、その戦術を文化人類学の知識から学習する
・人間関係、仕事や金銭的問題、自由などの複数のトピックから、自身の生活実践を見つめなおし熟考するようになる
・授業参加やコメントペーパー(30%)と学期末の最終試験(70%)を総合的に評価する。
・対面で実施予定の最終試験は持ち込み不可、但し、第8回のオンラインによる確認テストは持ち込み可
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | よくわかる文化人類学 | 綾部恒雄他 | ミネルヴァ書房 |
講義ごとにレジメを配布します。レジメはLMSにアップロードするので、欠席者は自身でレジメをコピーし試験に備えること
・試験は、持ち込み不可となりますが、第14回講義の際に「試験対策」を行います。
・オンライン授業は、第8回講義で確認テストを行います
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス 本講義の進め方、成績のつけ方、日程、講義スケジュールに関する説明 |
第2回 | 贈与と交換 人間関係を築く上で必要な贈り物のメカニズムについて学習する |
第3回 | 公然の秘密 人間関係を築く上で必要な秘密のメカニズムについて学習する |
第4回 | ポリアモリーという生き方 複数の人と同時に恋をするとは?浮気ではない新しい誠実な恋愛のあり方を学習する |
第5回 | 働くとはなにか 長時間労働が美徳とされる日本。しかし働くなくてもよい社会があるとすれば、それはどんな社会なのか? |
第6回 | 貧困とはなにか 日本の貧困と世界の貧困、根本的に違う点はなにか?貧困に対してどのような態度で接するべきなのか? |
第7回 | 援助となにか 先進国から途上国への援助にはどのような問題があるのか?そのうえで日本に必要な援助とはなにかを学習する |
第8回 | 前半部の確認テスト(確認テストのみ持ち込み可・オンライン授業日) 第2回~7回までの確認テスト |
第9回 | 信仰とは何か 近代社会における妖術信仰はいかに維持されるのか? |
第10回 | わたしとはなにか 皆さんは自分のことをどれだけわかっているだろうか?文化人類学が導き出した「自分」や「人間」の定義から自分自身のあり方を問い直す |
第11回 | 自由とはなにか 「自分の好きなことを好きな時に好きなだけできる」というのは本当の意味で自由なのか?文化人類学が導き出した「本当に自由になるためのヒント」を学習する |
第12回 | 幸せとはなにか 一昔前に「幸福の国」と話題になったブータンと、世界幸福度ランキング1位のフィンランドの事例から幸福であるとはどういうことかについて考える |
第13回 | 巡礼と生まれ変わり 私たちは、なぜ旅にでるのか?聖なる旅と言われる巡礼をヒントに、よりよい自分になるための旅について学習する |
第14回 | 試験対策 |
第15回 | 最終試験 |