小児保健Ⅱ
担当者小川 佳子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [スポーツ医療学科]
科目ナンバリングPED-302

授業の概要(ねらい)

 小児保健は、子どもの健康を守り、増進させるために行うすべての活動のことをさします。子どもは大人のミニチュアではなく、心身ともに未熟で未完成であるがゆえに疾病や事故の危険性が高く、常に周りの大人や社会の保護を必要とします。また、子どもは成育環境の影響を受けやすいという特徴もあります。したがって、周りの大人や社会には疾病や事故の危険から子どもを守り、心身の健やかな成長を促すような環境を整える責任があります。そこで、本授業では、子どもの心身の健やかな成長を支援するために必要な知識につけることを目指し、子どもの疾病とその予防や対応、子どもの健康と安全の管理について講義形式で学びます。
 なお、本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員はリハビリテーション科専門医等の資格を有する医師であり、小児科を有する総合病院でリハビリテーション診療に従事しています。小児診療や小児リハビリテーション医療の経験をもとに現場での実例を交えた講義を展開していきます。

授業の到達目標

① 子どもの疾病とその予防や対応について説明できる。
② 子どもの健康と安全の管理について説明できる。
③ 子どもの状態や状況を判断し適切な対応策や予防策を提案できる。

成績評価の方法および基準

本授業は知識の習得を目標としているため、成績評価は全講義終了後に実施する期末試験(100%)で行います。
なお、授業にはすべて出席することが前提であり、出席不足の場合には不合格となります。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『新版 よくわかる子どもの保健』丸尾良浩/竹内義博編ミネルヴァ書房、2021年発行
教科書『よくわかる子どもの健康と安全』丸尾良浩/竹内義博編ミネルヴァ書房、2020年発行
参考文献『小児リハビリテーション医学 第2版』栗原まな著医歯薬出版
参考文献『小児リハビリテーション評価マニュアル』問川博之編診断と治療社

準備学修の内容

1回の授業あたり2時間程度の予習・復習が必要です。
【予習】各講義の終了時に次回の講義で学ぶ教科書の該当ページを提示しますので事前に目を通しておいてください。
【復習】各講義時にその講義の学修目標を提示しますので、教科書や講義資料、参考図書などを使って各目標項目についてまとめておいてください。

その他履修上の注意事項

① 前期に開講される小児保健Ⅰを履修し、子どもの発育・発達を十分に理解していることを前提に授業を進めます。
② 講義には教科書を必ず持参してください。
③ 講義時の紙媒体での資料配布はしません。講義資料はLMSに掲載しますので適宜利用してください。
④ 私語など授業の妨げとなるような行為、携帯電話やスマートフォンの使用、イヤフォンなどの着用は厳禁です。
⑤ わからないことは書籍で調べたり、積極的に質問したりして、わからないままにしておかないようにしてください。
⑥ 社会状況により、講義形式や内容、成績評価方法などを変更する可能性があります。

授業内容

授業内容
第1回小児保健Ⅱの概要:小児保健Ⅰで学んだことを復習し、と小児保健Ⅱで学ぶことについての全体像を知る。
第2回子どもの疾病①:子どもの疾病の特徴、重要な感染症と感染症対策について学ぶ。
第3回子どもの疾病②:呼吸器疾患、消化器疾患について学ぶ。
第4回子どもの疾病③:循環器疾患、泌尿・生殖器疾患について学ぶ。
第5回子どもの疾病④:中枢神経系疾患、内分泌・代謝疾患について学ぶ。
第6回子どもの疾病⑤:血液・腫瘍性疾患、アレルギー疾患について学ぶ。
第7回子どもの疾病⑥:整形外科疾患、その他の疾患について学ぶ。
第8回子どもの疾病⑦:新生児マス・スクリーニング検査、疾病異常と支援体制について学ぶ。
第9回子どもの健康と安全の管理①:保育環境や衛生管理について学ぶ。
第10回子どもの健康と安全の管理②:子どもの事故の特徴と現状、事故防止対策と安全教育について学ぶ。
第11回子どもの健康と安全の管理③:災害時への備え、大災害時の対応、救急蘇生法について学ぶ。
第12回子どもの生活と保健的対応:子どもの生活と健康状態の観察について学ぶ。
第13回現場で役立つ救急時等の対応①:
救急時の初期対応や現場で遭遇する可能性のある身体症状や外傷等の対応について学ぶ。
第14回現場で役立つ救急時等の対応②:現場で遭遇する可能性のある身体症状や外傷等の対応について学ぶ。
第15回まとめ:子どもの疾病とその予防と対応、子どもの健康と安全について総括する。
なお、第15回の講義はLMSによるオンデマンド形式で行います。