担当者 | 時崎 暢教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [初等教育学科 こども教育コース] | |
科目ナンバリング | SNE-304 |
発達障害には自閉スペクトラム症(ASD)・注意欠如多動症(ADHD)・限局性学習症(LD)などが含まれます。2004年には法律でも発達障害が定義され、その支援が国の施策として進められてきました。この数年で徐々に教育現場や一般社会でもその障害の存在自体や障害の概念についての周知・理解は進みつつあります。
講義では発達障害だけではなく、視覚・聴覚障害やダウン症候群をはじめとした染色体異常、知的障害、肢体不自由についても、医学的観点から理解できるように構成しました。これらの「障害」は自身を定型発達として捉えている我々にとっても決して特別なものではなく、いわゆる「個性」とされる個人間のバリエーションの観点からも捉える必要があり、我々の自己・他者認識(身体観・世界観)とも深く関わっていることも学修します。
第7回の講義では、出生前診断を通して、『医の倫理』についてディスカッション形式で講義を行います。
第11回・12回の講義では、発達障害児の理解と支援方法というテーマで、グループワーク形式で講義を行います。
ディスカッション形式・グループワーク形式の講義は、オンラインで講義が行われる場合は通常の講義形態とする予定です。
発達障害の特性を理解し、発達障害児に適切に対応していくための知識や援助技能、二次障害を含む心のケアについて理解すること。発達障害、視覚・聴覚障害、ダウン症候群、知的障害、肢体不自由における障害の特徴や疫学・診断・治療について、医学的な観点から多面的に理解できるようにすること。また、その前提としての正常な胎児〜乳幼児期の脳・神経系・身体の発達過程や、解剖学的知識、認知・心理学・脳科学的な基礎知識も理解し、習得すること。
また、実際の教育現場で障害児に対して適切な配慮を行うための、実践的な療育・支援の各種アプローチ法の基本概念についても修得することを目標とします。
評価は定期試験の成績(60%)、講義中の小テストの成績(20%)、出席状況、講義中の積極性および学習態度(20%)などを総合して行います。定期試験を受験するには、講義の2/3以上出席していることが条件となります。定期試験を欠席した場合、成績評価は0になります。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特定のテキストは使用しません。講義ごとに資料を配布します。 | ||
参考文献 | 『障害臨床学ハンドブック』 | 中村義行、大石史博 | ナカニシヤ出版 |
MELIC内の参考図書やweb検索などで、積極的に準備学習、復習をすることが望ましい。LMS上に連絡事項や資料も載せるので、随時確認すること。
「障害」の意味を、自身や身近な家族・友人の問題としてもとらえ、理解を深めていくことが重要である。
第15回『原因からみる不登校』はオンライン授業になります。日程については後日お知らせします。
【履修者数制限について】
履修者が多数の場合、第1回の講義で課題を課し、その内容を精査した上で履修者を決定します。抽選の結果は第1回講義の2日後までにLMSで発表するので、結果の確認をしてください。
4/25(月)~27(水)の履修修正期間で履修科目リストを確認の上、履修から漏れた科目を削除してください。
尚、履修修正期間に別の科目を追加することは可能です。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 『障害』とは |
第2回 | 脳の発達と心の発達 |
第3回 | 発達障害総論・自閉スペクトラム症 |
第4回 | 注意欠陥多動性障害(ADHD) |
第5回 | 限局性学習症とディスレクシア |
第6回 | ダウン症候群・染色体異常 |
第7回 | 出生前診断と医の倫理 |
第8回 | 知的障害・講義内小テスト |
第9回 | 肢体不自由、重症心身障害児 |
第10回 | 視覚障害・聴覚障害 |
第11回 | 発達障害児の理解と支援方法(1) |
第12回 | 発達障害児の理解と支援方法(2) |
第13回 | 情緒障害・愛着障害 |
第14回 | 総括と定期試験 |
第15回 | 原因からみる不登校(オンライン授業) |