リスク・マネジメントⅡ
担当者前川  正教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングCME-310

授業の概要(ねらい)

企業のリスクは、あらゆる部門、あらゆる活動、そして企業を取り巻くあらゆる環境に潜在しています。しかし企業にとってリスクが多いことは汚点ではありません。なぜならばリスクはいかなる企業にも必ず同様に潜在しているからです。問題となるのは、リスクマネジメント活動をせず、リスクが認識できていない企業です。リスクは当然のことながらその潜在を認識しなければ管理はできません。リスクを認識できていない、または認識しながら見て見ぬふりをしている企業でリスクが顕在化(事件、事故により損失が発生すること)すると、そのリスクへの対応準備ができていないことから必要以上に損失が拡大する可能性があります。また、その影響が多くのステークホルダーにまで広がると、企業の信用を大きく失墜し、経営者は経営責任を問われることになります。リスクマネジメントⅡでは組織外部のリスク、組織・経営視点のリスク、ERMの基本的な考え方等について学習していきます。授業は基本的に講義形式で行います。

授業の到達目標

①組織外部のリスクについて学ぶことができます。
②組織・経営視点のリスクについて修得することができます。
③ERMの基本的な考え方を理解することができます。

成績評価の方法および基準

①小テスト(複数回) 20%
②特別講義に対する感想レポート提出 10%
③試験 70%
という配分割合で複数の視点から総合的に成績評価を行う。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献リスクマネジメント基礎講座一般財団法人リスクマネジメント協会一般財団法人リスクマネジメント協会
参考文献リスクマネジメント要覧 理論と実例MS&ADインターリスク総研 [編著]経済法令研究会
参考文献図解ひとめでわかるリスクマネジメント有限責任監査法人トーマツ仁木一彦 [著]東洋経済新報社
参考文献リスクマネジメントがよくわかる本東京海上日動リスクコンサルティング [著]秀和システム

準備学修の内容

事前事後学修に必要な時間は大学設置基準に則して算出すると15回の授業回数に対して60時間となります。その事前事後学修の主要な課題として次の点を指示します。

①講義で使用するレジュメ・資料は講義の前日にLMSに登録するので事前に予習し質問事項を整理して下さい。
②講義終了後はLMSに登録してある講義で使用した資料を復習し内容についての理解を確認するために「確認チェック」をLMSの課題提出機能を使って提出して下さい。
③成績評価のひとつの要素である小テストについては実施日の翌週の授業内で解説をするので復習に役立てて下さい。
④成績評価に繋がる特別講義についての感想をレポートにまとめる準備をして下さい。
⑤講義内容に関連する参考文献・資料について必要なものを授業中に紹介しますので自主学習として取組んで下さい。

その他履修上の注意事項

①欠席及び公欠の扱いについては原則大学の規定にフォローして下さい。
②他の受講生の迷惑にならないように最低限の授業におけるマナーは厳守して下さい。(特に私語は慎んで下さい)
③受講に対してとくに対応が必要な場合(病気・ケガ・障害)は遠慮なく申し出て下さい。
④授業をよりよくしていく上での意見・感想・コメントも遠慮なく連絡下さい。 

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション-授業の進め方・成績評価の方法および基準・準備学修の内容等の概要、前期試験の説明
第2回組織内部のリスク(4)ー顧客管理 品質サービス 品質不良とリコール 与信管理
第3回組織外部のリスク(1)ー概要 政治・社会情勢 経済・市場の変動 法規制の改訂
第4回組織外部のリスク(2)ー風評リスク サプライチェーンリスク カントリーリスク 第三者による攻撃
第5回組織外部のリスク(3)ー感染症 地震・自然災害 
第6回組織外部のリスク(4)ー事業継続計画 
第7回組織・経営視点のリスク(1)ー概要 組織のリスクマネジメント体制 コンプライアンス体制
第8回組織・経営視点のリスク(2)ー内部統制とリスクマネジメント 戦略的リスクマネジメント 社内コミュニケーション
第9回組織・経営視点のリスク(3)ーリスクコミュニケーション クライシスコミュニケーション 組織・経営視点のリスク
第10回特別講義(外部講師)
第11回ERMと経済価値評価(1) 保険会社のリスクマネジメント
第12回ERMと経済価値評価(2) 特別編①
第13回ERMと経済価値評価(3) 特別編②  
第14回後期の総括と試験
第15回オンライン授業:LMSにコンテンツを掲載するオンデマンド形式で実施