産業・企業研究Ⅱ
担当者岡崎 好典教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングMAN-314

授業の概要(ねらい)

 現代の企業は大企業に限らず、組織によって業務(仕事)を遂行している。組織は上手に運営しなければ、目的を達成できず、赤字や廃止となってしまう。本講義では、管理(マネジメント)を担当すると必ずどこかで遭う、業務遂行上の失敗、これらをどのように解決していくのかを学習する。企業活動の中で安全への取組みは不可欠かつ最重要課題である。特に鉄道は過去の事故・失敗から得られた教訓をもとに今日がある。安全を実現する取組みを学び、失敗を生かすにはどう考え、どう行動すべきか、想定外と言わないようにするにはどうすべきかを学ぶ。
 本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は、大学卒業後、60歳の定年退職まで鉄道会社に勤務していました。会社では、主に総務・法務部門および監査部門、新規事業としての有料老人ホームの業務に携わりました。これらの業務知識・経験に、中小企業診断士としての知識・経験も加えて講義を展開していきます。

授業の到達目標

①安全文化醸成とマネジメントの関係を簡潔に説明できる。
②ハインリッヒの法則について、隠ぺいの恐ろしさ、マニュアルの弊害など安全の基本的な事項を説明できる。
③安全文化の発展と劣化について、具体的な事例を絡めて説明ができる。

成績評価の方法および基準

 中間レポート(30%)、リアクションペーパー(20%)、期末レポート(30%)、授業参加態度(20%)の配分によって総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『安全文化』 倉田聡 著 
 
日本規格協会
参考文献『最新図解 失敗学』畑村陽太郎 著  
ナツメ社
参考文献『失敗百選』中尾政之 著 
森北出版

準備学修の内容

 各回授業の最後に次回扱うテーマを示すと同時に、テキストの関係個所および重要な用語・概念を指摘します。テキストの当該個所を熟読し、よく復習してレポート・リアクションペーパーに備えること。

その他履修上の注意事項

 授業前に着席位置を個人毎に指定する場合は、その指示に従うこと。出席管理を厳格にします。入室時と退出時の2度、学生証をカードリーダーにタッチをすること。学生証を忘れた場合は必ず申告すること。中間レポート・期末レポート未提出・欠席数が授業回数の1/3を超えた学生は成績評価の対象外です。遅刻・早退も授業参加態度に反映させます。また、リアクションペーパー等提出物の期限遅れも成績評価で減点します。
 最後に今期は14回目がLMSによるオンライン授業となるので、各回の授業内容を注意して読んで下さい。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション。授業の進め方、学修の仕方、評価の詳細等 
第2回安全とは
第3回リスクとは  事故事例:1991年信楽高原鉄道の列車正面衝突
第4回安全文化の歴史 
第5回安全文化の定義
第6回安全文化の特徴  事故事例:2000年日比谷線の列車脱線衝突
第7回安全文化の発展段階と劣化
第8回安全文化の醸成 と中間レポート
第9回安全文化の評価(自己評価)  事故事例:2000年雪印乳業乳製品集団中毒
第10回安全文化の評価(第三者評価)
第11回安全文化の評価(根本原因分析RCA) 
第12回安全文化の醸成のポイント1-6(職場の風通し) 事故事例:1954年青函連絡船洞爺丸沈没
第13回安全文化の醸成のポイント7-12(失敗は改善の好機)
第14回安全文化の醸成のための実践 (LMSによるオンライン授業)
第15回まとめと期末レポート 

※授業の計画はあくまでも当初の予定であり、新型コロナ(COVID-19)感染状況・講師の都合・授業進捗によっては変更されることがある。