経営学特殊講義Ⅱ
担当者飯塚 陽介教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングMAN-406

授業の概要(ねらい)

 本講義では経営学・経営史の専門的な文献の輪読を行います。輪読とは、毎週指定箇所を全学生と教員とが事前に読み、その内容について担当者が発表をし、全体でディスカッションを行う講義スタイルです。専門的な文献を読み解くことは、直接的には経営学・経営史の専門知識の獲得につながることは勿論ですが、学術的な文章を自らが執筆する力を獲得することにもつながるでしょう。
 上記のように、本講義は「講義」という名称になっておりますが、実質的には演習(ゼミ)のような授業スタイルを採用してします。履修にあたっては3年次演習(ゼミ)の受講の際と同じように、主体的に講義に参加する気持ちで受講してください。積極的に討議に参加する学生を歓迎し、一方的に教員の授業を聴講するような授業スタイルを期待している方の受講はお断りします。

授業の到達目標

(1)専門的な文献を読解できるレベルで経営学・経営史の概念・思考法を修得している。
(2)(卒業論文のような)学術的な文章を書く準備ができている。

成績評価の方法および基準

 受講者に対しては2回から3回に一回程度の頻度で輪読箇所の内容を正確に要約をした「レジュメ」という資料を制作し、講義中で発表してもらいます。レジュメの未提出が一度でもあった場合には理由の如何を問わず不合格となります。また、報告担当でない回も含めて無断欠席があった場合にも不合格となります。欠席する場合には事前連絡をしてください。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書世界標準の経営理論入山章栄ダイヤモンド社
参考文献

準備学修の内容

 毎回2章ずつ読み進めます(相当なページ数となります)。受講生は必ず輪読箇所を事前に読んでください。報告担当者はレジュメを制作してください。その他の学生は皆で議論したい論点を考えてください。学生からの問題提起をあまり見られない場合には報告者以外には論点を事前提出させる課題を学期中に追加して課す可能性があります。

その他履修上の注意事項

 春学期から引き続いて同じ文献を読むため、経営学特殊講義Ⅰの単位を取得していない学生の受講は認めませんし、またそうした学生の存在を想定して講義を進めることは致しません。受講したい場合には、事前にご相談ください。卒業論文Ⅱを履修している学生の受講を歓迎します。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション
卒業論文履修者による中間報告(1)
第2回「第20章 認知バイアスの理論」・「第21章 意思決定の理論」の輪読と討議(359-396頁)
第3回「第22章 感情の理論」・「第23章 センスメイキング理論」の輪読と討議(397-432頁)
第4回「第24章 エンベデッドネス理論」・「第25章 「弱いつながりの強さ」理論」の輪読と討議(439-478頁)
第5回「第26章 ストラクチャル・ホール理論」の輪読と討議(479-498頁)
第6回「第27章 ソーシャルキャピタル理論」の輪読と討議(499-517頁)
第7回卒業論文履修者による中間報告(2)
第8回「第28章 社会学ベースの制度理論」・「第29章資源依存理論」の輪読と討議(518-546頁)
第9回「第30章 組織エコロジー理論」・「第31章 エコロジーベースの進化理論」の輪読と討議(556-589頁)
第10回「第32章 レッドクイーン理論」・「第33章 戦略とイノベーションの経営理論」の輪読と討議(590-606・611-626頁)
第11回「第34章 組織行動・人事と経営理論」・「第35章 企業ガバナンスと経営理論」の輪読と討議(627-660頁)
第12回「column 企業倫理と経営理論」・「第36章 グローバル経営と経営理論」の輪読と討議(661-685頁)
第13回「第37章 アントレプレナーシップと経営理論」の輪読と討議(686-704頁)
第14回「第38章 企業組織のあり方と経営理論」の輪読と討議(705-721頁)
第15回「第39章 ビジネスと経営理論」の輪読と討議(722-738頁)