総合国際経済Ⅱ
担当者中西 俊裕教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングECP-402

授業の概要(ねらい)

世界経済は国際政治の動向に大きく影響を受ける時代に入っています。それはウクライナでの紛争と商品価格、米中の対立と世界景気、中東の政情不安と原油市場などの関係を見ると明らかです。当授業では前期の内容を踏まえ、より長期的な視野に立って、経済、政治上の問題を実例を扱いながら検討し、国際情勢が今後どういう方向へ向かうかを考えます。これまで習得してきた経済に関する知識、経済学の考え方を、題材を通じて確認し、かつ柔軟な思考を養うのが狙いです。

授業の到達目標

到達目標は国際経済と日本とのかかわりについて、多面的に理解する能力を培います。各国経済の課題について理解したうえで、学んだ要素を組み合わせ、国際経済について自分なりの見通しを立てて説明できるようになることです。

成績評価の方法および基準

中間レポート40%、期末試験60%(中間レポートは7-8回目にテーマなど説明)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書プリントを作成し配布します

参考文献地経学とは何か(文春新書)船橋洋一文芸春秋

準備学修の内容

新聞やインターネットや参考文献で関係テーマに関するニュースや基本事項を点検する

その他履修上の注意事項

出席60%以上で期末試験を受ける資格が生じます。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回米国①経済問題 インフレ、為替レートと経済成長 ドル価値について長期的視点で考える
第3回米国②外交問題 国際政治における相対的な影響力低下と同盟国との関係を歴史的視点で考察
第4回中国①経済問題 長期的な成長率推移と政策変化、少子高齢化など社会経済問題の展望
第5回中国②外交問題 一帯一路など対外政策の変化、欧米や日本との対立点、接点を歴史的推移を踏まえ考える
第6回中東①経済問題 石油ショック以来の産油国経済、注目される米・サウジアラビア関係、日本・産油国関係など
第7回中東②外交・社会問題 中東紛争の変遷、中東和平の経緯と政情安定化への展望
第8回欧州①経済問題 欧州経済統合の現状と歴史的な意味
第9回欧州②外交・社会問題 EU発足の背景と戦争、対ロシア関係の課題(ウクライナでの紛争と関連付けて)
第10回東南アジア①経済問題 域内分業の歴史的発展過程と日本の役割
第11回東南アジア②外交・社会問題 紛争の時代から経済発展、民主化の道のり
第12回テーマ別項目1 「自由貿易圏を巡る諸問題」 自由貿易の歴史と変化、保護主義やブロック経済化とのせめぎ合い
第13回テーマ別項目2 「エネルギーを巡る諸問題」 脱炭素の流れと経済的な変動、ウクライナでの紛争による揺り戻しなど
第14回まとめと重要ポイントの再確認 質疑応答
第15回総括と期末試験